現在地 HOME > 掲示板 > 地震・天文11 > 363.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
【2004年8月9日 ESA News 】
ESA(ヨーロッパ宇宙機関)のX線宇宙望遠鏡XMMニュートンとガンマ線観測衛星インテグラルによって、大質量のブラックホールを取り囲んでいると考えられる数百光年サイズのドーナツ状のガス雲(トーラス構造)が高い精度で観測された。
トーラスの想像図(提供:ESA, V. Beckmann(GSFC)) |
今回観測が行われたのは、6500万光年離れたわれわれの近傍銀河の1つで、おとめ座にあるNGC 4388だ。XMMニュートン衛星とインテグラル衛星によって捉えられたものは、降着円盤から放たれるX線とガンマ線がトーラスを貫通してきたものだった。専門家によれば、このトーラス内部からの放射を捉えることで、ブラックホールに関連する現象が見えてくるのだという。実際に、ブラックホールの周辺で生み出されるさまざまな波長の光は、それぞれ違ったプロセスを経ていることがわかり、どのように降着円盤からエネルギーが放出され、トーラスに吸収されるかが明らかになったという。
今回の観測は、ブラックホールとその降着円盤、さらにドーナツ状のトーラスとの関係について重要な情報をもたらした。現在考えられているトーラスモデルについても、いくつかの点で支持する内容となっているとのことだ。