現在地 HOME > 掲示板 > 地震・天文11 > 357.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
今月5日に発生した紀伊半島沖の地震は、近い将来に起こると言われている東南海地震を起こりにくくする一方、東海地震をわずかに起こりやすくした可能性が高いことが、独立行政法人・産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の遠田晋次・活断層研究センター研究員の調べで分かった。
東海地震への影響はごくわずかと見られているが、今後の地震傾向などを慎重に観測していく必要があると指摘している。
地震は、断層面などに少しずつ「ひずみ」がたまり、ある時、一気にひずみを解消する方向に地盤が動くことで起こる。地震が起これば、震源付近のひずみは解消される一方で、近隣地域にはひずみや力が加わることになる。遠田研究員は、この近隣地域に新たに加わったひずみの大きさなどを、地震の規模や震源の位置、地層などを基に解析した。
今回の地震が与える影響では、紀伊半島周辺で起こると言われている東南海地震については、平均するとひずみを解消し、発生を抑える方向に力が加わっていた。一方、東海地震が起こると言われている地域には新たに、地震活動に影響が及ぶとされる最少レベルである0・1気圧ほどの圧力が加わっており、地震を引き起こす方向に働いた可能性が高いことが分かったという。
しかし、紀伊半島付近でも一部に、地震を起こりやすくするような力が働いた地域もあるため、遠田研究員は「今回の震源の正確な位置など不確定要素も多く、まったく楽観視して良いものではない」と分析。東海地震についても、「大地震につながる可能性があるような中規模地震が起き始めるかどうかなど、注意深く観測を続けることが必要だ」と話している。
(2004/9/9/14:38 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20040909i206.htm