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今年の猛暑の“真犯人”は、ユーラシア大陸から来た超高層で発達するチベット高気圧の可能性が強いことが、海洋研究開発機構(横浜市)の分析でわかった。蛇行する偏西風に乗って高気圧の中心が西から東へ伸びて日本列島を覆うだけでなく、例年、夏の主役である太平洋高気圧の勢力も強めるらしい。
チベット高気圧はインド洋で発生した海陸風(モンスーン)の活発な対流活動で、成層圏に近い高度一万数千メートルの上空で発達する。
7、8月に東地中海付近から東へと吹くジェット気流、偏西風が蛇行すると、それに乗って大気の波がエネルギーを失わず日本の上空へ伝わり、対流圏の上層から下層まで伸びた深い構造の高気圧を作る。この状態だと、乾燥した空気が下降流によって高層から地上へ運ばれ、気温が上がりやすい風向きになるという。
同機構地球シミュレータセンターの榎本剛研究員が過去の観測記録を調べたところ、1994年など記録的な猛暑になった年は偏西風が蛇行した年とほぼ一致。コンピューターによる再現実験でも確認できた。
気温を急上昇させるフェーン現象が関東で発生し、7月の最高気温記録を各地で塗り替えた先月20日の高気圧の流れを、観測記録をもとにコンピューターで再現すると、チベット高気圧の強い部分が16日から徐々に西から伸びてきて、20日に日本上空を広く覆ったことを確認した。
榎本研究員は「大陸でチベット高気圧のできる位置がずれると、昨年のような冷夏をもたらすこともある。猛暑の仕組みがさらに詳しく説明できるようになった」と話す。気象庁も「今後は高層に位置するチベット高気圧の動きにも注目したい」と評価している。(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040811-00000401-yom-soci