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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040722-00000006-khk-toh
山形県工業技術センターは21日、次期大型望遠鏡の開発に取り組む国立天文台などと共同で、望遠鏡に使用する主鏡(反射鏡)の新たな加工方法を開発したと発表した。鏡の表面をナノ(10億分の1)レベルの精度で研削することにより、工期の大幅短縮やコスト低減に結び付くという。
センターは3月、1ナノメートルの制御精度を持つ「超精密非球面研削機」を導入。この機械と、金型精密加工で培った研削技術やソフトを活用して、5月上旬から下旬にかけて、国立天文台などと共同研究を行った。
その結果、直径10センチのセラミックスの研削加工を最速約20分に短縮し、凹面状に削った表面の粗さを最大39ナノメートルにまで抑える成果を出した。
国立天文台が2000年に完成させた「すばる望遠鏡」(ハワイ島)の主鏡作製では、直径8.2メートルの表面を研磨するのに4年かかり、研磨工程の能率化が問題となっていた。今回の共同研究では、研磨工程を経ていないにもかかわらず、「すばる」の主鏡の表面精度50ナノメートルを上回る精度を出しており、飛躍的な時間短縮が見込まれる。
国立天文台などは15年後をめどに、次期大型望遠鏡の開発を計画。直径1メートルの鏡1080個を組み合わせて、直径30メートルの主鏡を備える予定で、完成すれば、従来の約200倍の解析能力を持つ世界最大の望遠鏡になるとみられている。
新たな加工方式だと、1080個の鏡を別々に研削することで、全体の研磨は仕上げ程度に抑えられることになる。共同研究に参加した国立天文台の家正則教授は「研削機での加工が可能となれば、大型望遠鏡の主鏡の作り方が変わってくる」と期待を寄せている。
(河北新報)
[7月22日7時3分更新]