現在地 HOME > 掲示板 > 地震・天文11 > 247.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
【2004年6月18日 CfA Press Release】
不規則矮小銀河に存在する100光年サイズの星雲が、中間質量ブラックホールのX線によってエネルギーを得ていることが発見された。太陽の25倍以上の質量を持つこのブラックホールは、宇宙で最初に生まれた星の残骸ではないかと考えられている。ブラックホールからのX線によって照らされる星雲が発見されたのは大マゼラン雲のLMC X-1以来わずか2例目で、中間質量ブラックホールによるものが発見されたのは初めてのことだ。
中間質量ブラックホールの想像図。100光年サイズの星雲 が中間質量ブラックホールのX線によってエネルギーを得 ている(提供:David A. Aguilar, Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics) |
さらに、このX線のエネルギー源が、伴星である若い大質量星の質量を急速に吸収するブラックホールだということもわかった。若い大質量星からは約4年で地球1個分に相当する質量がブラックホールに吸収されており、100光年サイズの星雲の領域をイオン化させ輝かせるのに充分なエネルギーが生み出されている。
また、X線があらゆる方向に放射されていることから、このブラックホールの質量はわれわれの銀河系に見られる恒星質量ブラックホールよりも大きく、太陽の25倍以上、おそらくは40倍以上と考えられている。この質量は、中間質量ブラックホールにあたる。中間質量ブラックホールについては観測のサンプルが少なく、その形成については謎が多い。新しい観測、分析対象が発見された意味はひじょうに大きいと言えるだろう。
中間質量ブラックホールのX線によって輝く星雲が初めて発見された