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火星の過去には水が存在した
2004.3.4. 00:00
NASAは、日本時間3月3日午前5時15分に終わった記者会見で、火星の過去に水が存在した強力な証拠を発見したと発表した。証拠は、露出岩石の中に発見され、硫酸塩(エステル)のような元素、結晶が育った岩石中の窪みのような岩石の物理的外観である。水はこれらの岩石の上を流れ、このため岩石の表面模様と組成が変わったということである。
5週間前にオポチュニティが着陸した場所は、小さなクレーターの中で、そのクレーターの内側縁には多くの岩石が露出している領域があった。これは幸運なことで、オポチュニティはこれまで約3週間にわたって、露出岩石全体の調査と、選ばれた岩石のクローズアップ調査を行ってきた。
この調査で明らかになったことは、露出岩石中に硫黄が非常に多く存在しているということがアルファ粒子X線分光計観測で分かったということである。この硫黄は、マグネシウムや鉄、あるいはこれ以外の硫酸塩の中に存在するものである。さらに、塩化物や臭化塩を形成する元素も検出された。
同じ場所のメスバウアー分光計計測では、ジャロサイトと呼ばれる硫酸鉄水和物が検出された。ミニ熱放射分光計でも、硫酸塩の存在が検出された。地球上では、この火星の岩石のように多くの塩を含んだ岩石は、水の中で形成されたか、形成後長期間、水にさらされていた結果である。ジェロサイトの存在は、岩石が酸性の湖か、酸性の温泉の中にあったということを物語っているのかもしれない。
岩石の物理的な外観から分かる水存在の証拠は、少なくとも3つのカテゴリに分かれる。それは、「 がま 岩石や鉱脈中の小空洞。 」と呼ばれる窪み、小球 、 斜層理 「層理」とは、堆積岩、地層の断面にみられる縞目で、「斜層理」とは、メインの縞目に斜交している縞目のことである。 である。オポチュニティのパノラマカメラと顕微画像撮影装置で撮影した画像を見ると、エル・キャピタンという名の岩石が長さ約1センチ、幅4分の1センチの「窪み」でランダムに覆われていることが分かる。このようなはっきりした表面形状は、塩水の中にあって塩の鉱物結晶が内部にできた岩石のサイトによく見られる。
浸食か、より低濃度の塩水中で結晶が溶けて後に消失すると、結晶のあった部分が空洞として残る。この空洞が「がま」(vug)と呼ばれるもので、この場合は、前者の残留鉱物が作る形状に似ている。
露出岩石中には、ブルーベリー大の丸い粒子があるが、これの成因は形だけを見ると、火山噴火か、隕石衝撃によって溶けた状態の溶岩が吹き上がったものか、または、水に浸った小孔のできた岩石内部から 溶流 岩石と水との水和作用により、溶解物質が流れ下ること。 として流れ出てきた鉱物の蓄積によると考えられる。オポチュニティの観測によると、小球は露出岩石中の特定の層に集中しているわけではなく、このことは小球の成因が火山活動や隕石衝突ではないということになる。しかし、これらの原因は完全に否定されたわけではない。
岩石中の層は、メイン層に対して平行にはなっておらず、このようなパターンは斜層理と呼ばれている。斜層理ができるのは、風か水の活動の結果である。オポチュニティによる初期観測では、この斜層理が、小スケールの斜層理と、水中の尾根の特徴である曲がった頂の線によって作られた窪み形状のような、水の活動の証になる。しかし、これまで得られた画像では、はっきりした答えを出すには不十分である。
それで、もっと良く見るために、オポチュニティを観測ターゲットにもっと接近させる計画が立てられている。
ミッキーマウス?
2004.3.6
オポチュニティからの眺め
2004.3.6
http://www.moriten.com/