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絶滅が危惧されているイトウのオス(上)とメスのつがい=北海道北部の川で4月、小宮山英重所長提供(毎日新聞)10時08分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041122-00000003-maip-soci
環境省のレッドデータリストで絶滅危惧(きぐ)1B(危険度の高い方から2番目のランク)に分類されている「幻の魚」イトウ(サケ科)が生息する北海道内の河川20水系のうち、10水系は稚魚が生息しておらず、確実に世代交代している川は6水系しかないことが21日、野生鮭研究所(標津町、小宮山英重所長)の調査で分かった。河川改修などの人為的な河川環境の悪化に加え、小宮山所長は「牧草地の草地更新によって河川に流れ込む大量の泥が産卵床に積もり、卵や稚魚が死んでいる可能性が高い」と指摘している。
小宮山所長は、イトウが生息していた記録のある道内45水系について、79年以降、産卵床や産卵場所、稚魚の出現状況、発眼卵の状況などを調査。現在はうち20水系で生息が確認され、00年からの5年間は、目視とたも網を使って4〜8月にかけてチェックを重ねた。
その結果、数年以上にわたって稚魚が確認できなかった水系は▽根室海峡に面した伊茶仁(いちゃに)川、標津川、茶志骨(ちゃしこつ)川、当幌川、西別川、床丹川、風蓮川▽オホーツク海に面した藻琴川、止別(やんべつ)川▽道南の尻別川−−の計10河川に及んだ。いずれも「産卵床に大量の泥が流入し卵が窒息死している点」(小宮山所長)でほぼ共通しているという。野生のイトウの寿命は最長で17年程度とされ、小宮山所長は「今いる成魚が寿命を迎えれば、その川からイトウは消える」と話している。
成魚が20匹以下に減り稚魚がわずかしか確認されなかった水系も釧路川など4水系あった。世代交代が確実に行われているのは6水系にとどまった。【本間浩昭】
(毎日新聞) - 11月22日10時8分更新