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街に力を!!ローカルヒーロー 「ゴミ」「放置自転車」…対策PR
本家から「待った」も
ゴレンジャーやアバレンジャーなどテレビヒーローになぞらえた地域限定の「ローカルヒーロー」が、全国各地で次々と産声を上げている。行政サービスを住民に浸透させるため、自治体などが発案したヒーローはPR効果などで高いメリットがあるが、中には「本家」のイメージを壊すとして版権者から「待った」がかかり、消えてしまったヒーローもいる。(安藤慶太)
ローカルヒーロー流行のきっかけは、平成十一年に鹿児島県中種子町で結成された「離島戦隊タネガシマン」。「種子島の子供にオリジナルヒーローを見せてあげたい」と始まり、種子島の征服をもくろむ敵とタネガシマンが戦う設定のアクション劇が中心。今やイベントの盛り上げにはなくてはならない存在だ。
昨年四月には、福井市が実施したゴミ分別の細分化を広報するため、五人組のヒーロー「リサイクル戦隊ワケルンジャー」を組織。地元ケーブルテレビの広報番組で放送したところ、大ヒットした。
ごみ分別に反発するよう市民を洗脳する怪獣「ゴミンガー」と、一致結束したヒーローが戦い、福井市の平和を守るという設定で、随所に細分化されたゴミの排出方法を説明する場面がある。
市役所には「グッズはないの?」といった電話が殺到。「『これは燃えるゴミ?』などと子供が親に根掘り葉掘り聞いて困るといったうれしい話をはじめ、全国の自治体から次々と問い合わせがあった」(同市広報広聴課)という。
福岡市では「放置自転車全国ワースト1」の汚名返上に、地元女性タレント三人組による「チャリエンジェル」を結成。メッセージや秘話も満載したファンクラブのようなホームページも作製した。しかし「一風変わった広報活動と好評の半面、役所内部からは『遊び過ぎ』といった批判や年配の方から『まじめにやれ』といった声もある」(同市自転車対策課)。
一方、佐賀市が「環境戦隊エコレンジャー」を起用し、環境問題への啓発番組を地元テレビ局で放送したところ、戦隊ヒーローの版権を持つ東映から「イメージを壊す」と指摘され中止に。
ローカルヒーローブームについて、東映では「本家のイメージを壊し、営業に響いたり、著作権侵害の恐れがあったりと看過できない場合は同様の申し入れをしているので、事前に相談してほしい」としている。
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作家でプロデューサー、竹内義和氏の話「変身ヒーローなどを見て育った世代が、組織で実務を取り仕切るようになったことが流行の理由。アイドルも『地方発』がはやりで、地方の特産物のネギをモチーフにしたアイドルに、有名作詞家が詩を提供する現象も起きている。パソコンの普及で『中央』と『地方』の垣根がなくなり、『面白ければいいじゃないか』という風潮が広がったこともある」
(産経新聞) - 10月18日2時56分更新