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性同一性障害、診断書だけで戸籍改名 家裁苫小牧支部が許可 手続き簡略化へ道
2004/10/11 07:00
【苫小牧】苫小牧市の自営業阿部愛奈美(まなみ)さん(51)が性同一性障害を証明する医師の診断書を根拠に、戸籍上の男性名から女性名への変更を申請していた審判で、札幌家裁苫小牧支部が改名を許可したことが十日、分かった。患者団体によると、診断書だけで改名が許可されるケースは全国的にも珍しい。
心と体の性が一致しない性同一性障害者の戸籍名変更は近年、増えているが、ほとんどが通称の長期使用を根拠としている。阿部さんは「郵便物など、長年通称を使用してきた証明が必須条件でなくなり、手続きが簡略化されることで、性同一性障害者の改名申請が一層進むのではないか」と意義を強調している。
阿部さんは九月、「診断書だけで改名できることを実証し、障害への理解を広めたい」と、あえて診断書だけで改名を申し立てるとともに、その事実を実名で公表した。同支部は先月二十四日、審問を開き、阿部さんが医療機関で性同一性障害の診断を受けていることや、女性名が「社会的にある程度定着している」ことなどから、名前を変更すべき必要性があると判断した。
阿部さんは中学生のころから男性であることに違和感を抱きながら暮らしてきた。結婚して父親として子供を育てたが、経済的な理由などで十三年前に離婚。子供たちと離れて生活しながら悩み続けた結果、四年前に「自分らしく生きたい」と決心。ホルモン療法を始め、三年半前から通称を「愛奈美」と改名し、今年になって性同一性障害の診断を正式に受けた。
だが、病院や金融機関で何度も本人確認されるなど、戸籍名が男性名であることで、さまざまな不都合が生じていた。阿部さんは改名が許可されたことについて「嫌な思いをしてきたので、すごくうれしい」と話している。
阿部さんと親交があり、自身も性同一性障害で、同障害者の支援活動をしている作家虎井まさ衛さん(40)は「当事者が表に出て、積極的に行動することで、当事者の抱える悩みなどに、地域の理解が広がるのでは」と期待している。
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20041011&j=0045&k=200410118023