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(回答先: 「ワダツミノキ」と命名 奄美で新種の樹木発見(共同通信) ― 元ちとせの曲名にちなむ。はじめから絶滅危惧種。 投稿者 シジミ 日時 2004 年 9 月 26 日 19:28:17)
http://www.nankainn.com/kiji/back04-0904-0910.htm
奄美大島中南部の山すそに生育するクロタキカズラ科のクサミズキがこのほど、奄美固有の新種であることが分かった。京都大学の研究グループが「ワダツミノキ」と命名し、先月発行された「日本植物分類学会会誌」で発表した。これまで奄美、沖縄の同一種と考えられていた希少種の分類変更が、関係者の注目を集めている。
クサミズキは従来、日本では八重山諸島だけに分布すると考えられていたが、一九七七年、奄美大島でも発見。以来、奄美大島を北限とする琉球列島の固有種に位置付けられた。
一方、同大総合博物館の永益英敏助教授と同大大学院人間・環境学研究科の加藤真教授らが標本の比較調査などで形態的な相違点に気付き、一昨年から奄美大島での現地視察を行っていた。
研究報告によると、奄美大島産のクサミズキは八重山諸島や台湾のものに比べて葉と花が大きく、葯(やく)の先端が突き出すなど形状的な違いが見られるため、「独立種として認識すべき」と判断した。海を臨む場所に生育していることや瀬戸内町出身の歌手元ちとせさんのヒット曲にちなんで、和名を「ワダツミノキ」と命名した。
ワダツミノキは奄美大島、徳之島の近海地に生える落葉小高木。葉は楕(だ)円形で長さは十―十七センチ、五、六月には白色で直径三―四ミリの花を咲かせる。名瀬市の植物研究家山下弘さんによると、奄美大島で確認されているのはわずか二十本ほどで、環境省のレッドリストでは絶滅の危険性が最も高い絶滅危ぐIAに分類されている。
さらに近年は制がん剤成分を高濃度に含むことが分かり、八重山諸島では薬用栽培が盛んに行われている。山下さんは「脚光を集めている植物なので(発表は)喜ばしいこと。貴重な植物の乱掘防止策や保護対策が進んでほしい」と話した。
奄美大島と地理的に近い徳之島産のクサミズキについて、永益助教授は「同様の新種である可能性は高いが、標本を検討することができなかったため実態は不明である」と報告。加藤教授は「将来的にDNAによる分析が進めば、近縁の植物との違いがさらに判明する。絶滅危ぐIA類に属するため、保護対策も急がれる」と話している。