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ボランティア活動などの対価として支払われ、特定の地域や団体の間で流通する「地域通貨」が全国に広がりを見せている。
「地域の活性化につながる」と各地で好評なためで、今秋からは住民基本台帳カード(住基カード)と連携させる実験も始まり、総務省も検討委員会を設けて普及を目指す考えだ。
◆住基カード活用した実験も◆
特定の地域でのみ利用できる地域通貨の原型は、1930年代のドイツやオーストリアで始まった。当初は国の主権を脅かす存在と見なされて姿を消したが、80年代にカナダなどで復活。日本でも90年代後半から、金額に換算しにくいボランティア活動などと他のサービスやものを交換する仕組みとして、商店街や非営利組織(NPO)などで使われ始めた。2000年時点では30地域に過ぎなかったが、昨年末には300を超す地域で利用されているという。
今年11月には、総務省の呼びかけで、千葉県市川市、北九州市、熊本県小国町の3市町が住基カードを活用した地域通貨の実験を2か月かけて行う予定だ。
市川市の場合、子育てボランティア(1時間)や防犯パトロール参加(1回)につき100ポイントといった具合に、指定されたボランティア活動の内容ごとにポイントを加算する仕組み。ポイントは住基カードに記録され、犬の散歩や庭木の手入れなどの多様なボランティア活動を受ける対価に使えるほか、1ポイント1円の換算で市の駐車場や動植物園、提携するショッピングセンターや映画館などの支払いにも使うことができる。
北九州市は環境活動に、熊本県小国町は農作業などの交流事業参加に対し、市川市と同様の仕組みで地域通貨を発行する計画だ。
◆地域の起爆剤に◆
総務省は3市町の実験結果について、同省に設けた「地域通貨モデルシステム検討委員会」(座長・加藤寛千葉商科大学長)で検証したうえで、住基カードを使った地域通貨の運用に必要なノウハウの「モデルシステム」を開発し、来年度以降、希望する他の自治体に無償で提供することにしている。
地域通貨については、〈1〉民間主体では通貨自体への信用が低い〈2〉特定の店などに地域通貨がたまり、流通が滞る――などの課題も指摘されている。
このため、総務省では、行政が関与して地域通貨の信用度を増す観点から、住基カードの地域通貨への活用を推奨していく考えだ。
発行が当初見込み(初年度で300万枚)を大きく下回っているとされる住基カード普及の起爆剤にしたいという思惑もありそうだ。
市町村が独自に加えられるサービスがあまり導入されていないことが普及が伸び悩んでいる原因とみて、総務省では「住基カードの便利な利用法が普及すれば、発行数も伸びる」と期待している。
◆住民基本台帳カード=全国民に11けたの番号を付け、住民の氏名、住所、生年月日、性別の情報を行政機関が共同で利用する住民基本台帳ネットワークの本格稼働に伴い、昨年8月に交付が始まった。身分証明書として利用できるほか、住民票の写しが全国すべての市町村で取得できる。ICカードの空き領域を利用して、各自治体は、図書館の利用券など独自のサービス機能を付加することができる。
(読売新聞) - 8月21日23時30分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040821-00000013-yom-pol
これならウォール街が壊滅テロにあっても大丈夫だろうが、なんで地域通貨に住基台帳とくっつけるのかわからん。