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http://www.okinawatimes.co.jp/day/200405051300.html#no_3
肥満や糖尿病、高脂血症などの危険因子が重なった「メタボリックシンドローム」と呼ばれる病態が、男性で30・2%、女性で10・3%いることが、豊見城中央病院が実施した約七千人分の人間ドックのデータ分析から分かった。メタボリックシンドロームは動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞などの心臓病の発症リスクは危険因子を持たない人の三十倍以上に達するという研究成果もある。男性は他県の同様の調査に比べても最悪の状況。同病院糖尿病・生活習慣病センターの田仲秀明所長は「生活スタイルの改善などを緊急に取り組まなければ突然死の増加など社会問題化する」と警鐘を鳴らしている。
「メタボリックシンドローム」は、内臓肥満を調べるための腹囲(男性八十五センチ以上、女性九十センチ以上)、中性脂肪、血圧、善玉コレステロールのHDL―C、空腹時の血糖値などの五項目で、異常値が三つ以上ある状態。
田仲所長は二〇〇二年五月から〇三年三月の間、同病院で人間ドックを受診した三十―七十九歳の男女六千九百八十五人(男性三千八百三十九人、女性三千百四十六人)のデータを解析。
その結果、「メタボリックシンドローム」と診断されたのは、男性の方が状況は悪く、三十代は22・5%、四十代が29・7%、五十代で33・4%。
「メタボリックシンドローム」は、他の研究では、心臓病のリスクは三十倍以上に達し、糖尿病の発症リスクは百倍以上になるという。
田仲所長は「三十、四十代の働き盛りで、二、三割に達しているのは深刻。男性の平均寿命順位が急落したことを裏付けた格好で、今後さらに悪化する危険がある」と危機感を募らせる。
今回の調査結果は、七月に福岡市で開かれる動脈硬化学会で発表される。
シンポジウムの座長で、内分泌代謝が専門の柏木厚典・滋賀医科大内科講座教授は「驚くべき数値で、沖縄県内の男性の健康状態が悪化していることは明らかだ」と指摘。「特に若い人で二割を超えるのは、今後に与える影響は大きい。突然死などの増加で社会的損失は大きく、医療費の増大も懸念される。生活改善など真剣に対策を考えるべきだ」と訴えた。
[ことば]
メタボリックシンドローム カロリーの取りすぎや運動不足でおなかの中にたまる「内臓脂肪」の主要因に、「死の四重奏」と呼ばれる肥満や糖尿病、高血圧、高脂血症の重積で動脈硬化などを引き起こす症候群。世界保健機関(WHO)も世界的な増加に特段の注意を払うよう警告している。血液検査や血圧測定のほか腹囲(ウエスト)を測り、診断する。糖尿病など併発し、動脈硬化から最後には心臓病や脳卒中に至る状態だ。