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米陸軍が金武町キャンプ・ハンセン演習場内「レンジ4」に建設計画している都市型戦闘訓練施設について、地元の池原政文伊芸区長ら住民代表十一人は二十一日午後、外務省と内閣府を訪ね、新たな基地被害と機能強化につながるとして、米軍に同計画を即時中止させるよう要請した。
外務省では長嶺安政参事官が対応。池原区長らは地元住民と米軍、政府代表の三者で、都市型戦闘訓練施設の建設について協議する場を設置するよう要望。長嶺参事官は「申し入れについて米軍に伝える」と答えた。
地元住民らは集落に隣接したレンジ4の危険性を指摘。それぞれが基地被害の実態や事件・事故に対する不安を訴えた。長嶺参事官は米軍が安全に十分配慮しているとして、建設を容認する従来の姿勢を繰り返した。
池原区長は要請後、「外務省は現地を視察し、安全に配慮されていると説明しているが、危険性は住民にしか分からない。一番の安全対策は施設を造らないこと。なぜ国益のために犠牲にならなければいけないのか」と述べ、あくまでも建設を阻止していく考えを示した。要請には照屋寛徳衆院議員(社民)が同行した。
同区は今年二月の区民総決起大会で抗議決議。建設予定地が望める高台に監視塔を設置し、監視活動を続けている。二十三日には金武町として建設計画撤回を求める実行委員会などの組織を設置、反対運動に取り組んでいく。
都市型戦闘訓練施設は既存のレンジ16の代替施設として、米軍がレンジ4内に射撃用建物や屋外射撃場などの建設を予定。既に工事契約を終え、今月中にも着工する見通し。
稲嶺恵一知事や儀武剛金武町長が建設反対を表明。県議会や同町議会も反対を決議しているが、政府は建設を容認する姿勢を変えていない。
<2004年4月22日 朝刊 2面>
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200404221300.html#no_1