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★仮に先に福岡側を開通させていれば「その先は不要」との議論が出たはず。わずか35分程度の鹿児島・八代を開業させておけば、「全線開業でなければ意味がない」となる。
賊議員の考えそうなことだ。(シジミ)
http://www.mainichi.co.jp/eye/shasetsu/200403/16-1.html
いまの整備新幹線工事にはブレーキ役が不在同然である。かつてはJRが新幹線工事の建設費の相当部分を負担したためにそれがおのずからブレーキとなった。
政治主導の建設推進論が交通経済学の俎上(そじょう)に載らざるを得なかったのは「政治新線」で散々痛い目にあってきたJRの冷静な判断があったからである。
だが97年からJR負担がなくなって様相が一変した。新幹線の族議員が寄ってたかって国費と沿線の地方自治体負担にしてしまったのである。
それでも東日本、西日本、東海のJR3社には多少負担しているとの思いはある。鉄道建設公団(現鉄道建設・運輸施設整備支援機構)から買い取った既設の新幹線のローン支払い分がこの整備新幹線の建設費の一部に充てられているからだ。
だが13日部分開業した九州新幹線(新八代ー鹿児島中央)はJR九州の管轄で、財政の視点で言うなら全額公共事業費で賄われた整備新幹線第1号になる。これは鹿児島ルート(博多ー鹿児島中央)の約半分の開業でしかない。
乗客需要の見通しや財政面で見る限り今後の新幹線計画の問題は余りにも多い。
第一に新幹線計画は一種の政治劇でありその決定プロセスは透明性に欠けるものだ。与党の「新幹線族議員」の集まりがほぼ専権的に工事路線を決定している。
第二に整備新幹線にかかわる年間の公共事業費はほぼ「聖域」扱いされており、他の公共事業に比べて公平ではない。
第三にJR負担がなくなった代わり沿線の地方自治体負担が大幅に増えたことである。
この新幹線の巨額な建設費用は公共事業による国費と地方自治体の全額負担(2対1)である。JR九州はあくまで「受益の範囲内」でリース料を払うだけである。JRの負担が事実上なくなったことで、新幹線の整備は「鉄道公共事業」になってしまったことを表している。
民営化後約10年はJR負担というブレーキが健全だったのは、およそ建設費の相当部分は管轄のJRが負担するという方式だったからである。97年からはJRの負担がなくなり地方自治体の負担がおよそ2倍強になったのが特徴だ。
この意味するところはいまや地方自治体のみがブレーキになり得ることを示しているのだ。
2012年に全面開通が予定されている九州新幹線鹿児島ルート、博多ー新八代間(全長130キロ)の総建設費は7900億円だ。 毎日新聞の調査ではこれに伴う沿線自治体の負担総額は2700億円を上回るという。これまでのように地方交付税に頼るわけにもいかない。よく考えなければ地方財政を圧迫しかねず、とんだ自治体のお荷物になる可能性がある。 無論、国の財政はこれ以上新幹線整備に投資することは難しい。 何らかの合理的な制御装置がないと整備新幹線の暴走に手をこまねいているしかなくなるだろう。
(毎日新聞 03-16-00:31)