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(回答先: 木村愛二様:貴殿の健康トラブルは、「水」の摂取不足から来ていると思われます。 投稿者 奢侈 日時 2004 年 6 月 06 日 16:10:27)
日本では「うがい」と言う他の地域では珍しい蛮習があるためか、自覚症状のない脱水状態の老人は結構多く診ます。冷たい水よりも体温程度の微温湯が最適ですが、腎機能が正常範囲なら、1日最低1.5リットルは必要。
外出時など水を持ち歩く事は重要な習慣です。例えば9ー11のとき、走って避難している人の多くがペットボトルだけを持っていたのが印象的でした。
http://square.umin.ac.jp/masashi/aged.html
8、身体の諸機能が低下していて、予備能力、適応能力が低い。
老人は日常生活を送るのには大きな障害がなくても、諸臓器は生理的老化がおきており、一旦、病気になるとさまざまな合併症を起こす。例えば発熱ですぐ脱水症になったり、肺炎で心不全になりやすい、心不全の治療で少し利尿剤を使っただけで脳硬塞をおこすなどである
http://www.sbt.lamen.or.jp/~kuwabara/LOC.html
8 高齢者の脱水−意識障害だけで局所症状が無いことが殆ど.けっして脳幹部脳梗塞などとは診断しないで下さい.
http://www.sbt.lamen.or.jp/~kuwabara/Dehydration.htm
高齢者の脱水症
はじめに
猛暑下では一般に,皮膚温と環境温との差が縮まり.身体活動によって熱産生量が増加するため,熱放散反応として皮膚血管の拡張と発汗が生じる.猛暑下では大量の発汗が蒸発せずに流れ落ちるため,熱放散を伴わない無効な発汗となる.また,夏期の猛暑に繰り返しさらされて生じる熱順化(短期暑熱順化と呼ばれる)は,熱帯地方における一般的な温熱順化と異なり,活動時に直ちに発汗量を増加させるため,脱水の危険性をはらんでいる.
高齢者が脱水症を来しやすい背景因子
1. 加齢に伴う細胞内水分量の減少
細胞数が減少し,特に筋肉,皮下組織などにおける備蓄水分量の滅少
2. 代謝水の産生低下
3. 水分摂取量の減少
渇中枢機能の低下による口渇感の減弱
頬尿・尿失禁を恐れての飲水制限
嚥下障害による飲水制限
食欲低下を来す基礎病態
4. 腎臓におけるNa保持能の低下
抗利尿ホルモンに対する反応性低下
腎濃縮力の減少
5. 代謝水の産生低下
利尿薬
食欲低下を来す薬剤
脱水症の分類
1. 浸透圧による分類
低張性脱水症
等張性脱水症
高張性脱水症:塩分より自由水が多く失われた状態
2. 脱水の部位による分類
細胞内脱水症:細胞内水分の減少
細胞外脱水症
高齢者脱水症の特徴
高張性脱水症+混合性脱水症(= 細胞内脱水+細胞外脱水)+K欠乏
軽度脱水( 欠乏量≦1500 ml )では症状が明らかでないことも多い
脱水症の症状と診断
1. 負の水バランス
最近の飲水量(食欲)の低下
不感蒸節の増加(感染症)
利尿薬の常用
2. 症状:食欲低下,意欲低下,易疲労感,脱力,立ちくらみ,意識障害,血圧低下
診断項目:
@ 皮膚緊張度(turugor)の低下
A 舌の乾燥
B Hct高値
C BUN/Cre > 25
D UA > 7 mg/dl
E 3 %以上の体重減少
* 皮膚緊張度(turugor)の低下は高齢者では元来,細胞内水分量の低下があるため皮膚の弾性力は低下している.
また,舌の乾燥は鼻呼吸の影響もあり診断的意義には問題がある.Hct値は加齢とともに低下し,判断に迷うことがある.
* 水分・Na欠乏量の求め方
水分欠乏量=(|患者血漿浸透圧−正常血漿浸透圧|×体内総水分量*)/正常血漿浸透圧
Na欠乏量=(|患者血清Na濃度−正常血清Na濃度|×体内総水分量*)/正常血清Na濃度
*体内総水分量 = 体重(kg) × 0.55
脱水症の治療
水分,電解質の補給が不可欠である.その際,水分欠乏量やNa欠乏量は上に示す計算式で推測できる.乏尿,精神・神経症状を伴う場合は,平均3000mlの水分欠乏があるとみなされ,補液量の目安となる.実際には,電解質や血漿浸透圧の値から補液内容を決定し,発症当日の半日から1日かけて欠乏量の1/2を補う.補液速度は開始時には速く,経過中に低Na,低Ka血症が顕在化してくることが多いため,適宜,電解質や血漿浸透圧のモニタリングが必要になる.高度な脱水では,血圧や尿量が保てるようになるまで,比較的急速な補液が必要になる.