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千野アジア開銀総裁:単一通貨導入「不可能ではない」−協力進展で (ブルームバーグ)
7月9日(ブルームバーグ):アジア開発銀行の千野忠男総裁は9日午後、
都内で講演し、アジア単一通貨の導入について、克服すべき多くの困難な条件や段
階があるとしながらも、域内貿易の拡大やアジア通貨危機以降の地域金融協力の進
展などを踏まえれば、「不可能なことではない」との考えを示した。
総裁は、現在の東アジアの経済状況は、1991年にマーストリヒト条約が締結
される前の欧州経済と同様の状況だとする研究もあることを紹介。現在のアジアの
域内貿易面での統合状況は欧州連合などの状況に匹敵すると語った。またアジアの
持つ多様性が、統合実現への試練になるかもしれないと述べる一方で、相互補完性
を有する多様性が「かえって統合を予想よりも速める方向に働くかもしれない」と
の見解も示した。
通貨統合には、国家間での経済金融政策の調整や政治的なコンセンサスが必要
なことや、労働者の自由な移動や資本市場の整備、経済所得レベルの収斂(しゅう
れん)の必要性などがあることに触れ、「最初は、ASEAN(東南アジア諸国連
合)プラス3(日中韓)に限定して単一通貨を目指し、徐々に拡大していくことが
考えられる」と述べた。
また現在取り組んでいるアジア債券市場育成などの作業の進展に伴い、平行通
貨単位(パラレル・カレンシー・ユニット)や通貨バスケットをベースにした為替
制度など、中間段階の制度の導入が早まる可能性もあると指摘した。