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(回答先: 竹中さん、がんばれ。郵貯をつぶして銀行業・証券業の活性を 郵貯がなくなれば株価沸騰!! 【選挙戦限定】 投稿者 hou 日時 2004 年 7 月 08 日 13:08:30)
houさん、どうもです。
世の中をもっと冷静に見て考えてください。
>竹中さん、がんばれ。郵貯をつぶして銀行業・証券業の活性を 郵貯がなくなれば株
>価沸騰!!
「道路公団」を民営化しても、国会から監視されないかたちで有料高速道路の建設が進むのと同じで、「郵政公社」を民営化しても、「郵貯」は潰されることなく、“国債引き受けマシン”として政府(財務省官僚)に活用され続けることになります。
それはともかく、郵貯がなくなれば、銀行業・証券業が活性したり、株価が沸騰すると考えるのは愚かの極みです。
政府が「郵貯」を“国債引き受けマシン”として活用するのは、そうすることが、少しでも銀行業・証券業が活性したり株価が上がることにつながると判断しているからであり、それは合理性がある判断です。
まず、「郵貯」を解体するとなれば、貯金者に払い戻しをしなければなりません。
そのようなお金は、金庫にしまわれているわけではなく、国債や財政投融資に使われています。
ということは、郵政公社が貯金を元手に保有している国債をほとんど全部売却しなければならず、旧道路公団の債務や焦げ付きが多い財団法人向け貸し付けも、それ向けの国債を新規に発行するか税収からなのかはともかく利息付きで返済しなければなりません。
houさんは、政府がそのようなことを実際にやると思いますか?
さらに、「郵貯」にお金を預けているひとは、安全第一を宗としており、国債利回りよりも低い貯金金利でも厭わない人たちです。
ですから、「郵貯」がなくなったら、証券投資ではなく銀行預金にお金を回すはずです。
ご存知のように、銀行は預貸率を徐々に下げるほど貸し出しが低迷しています。
銀行は、短期国債を中心に国債引き受けに走っています。(日銀から0%で借りて、ごくわずかな利得でも量でカバーしてなんとか利益を上げようとする動きです)
保有株式を減らさなければならない銀行は、預金量が増えたからといっても、株式投資を増大させることもありません。
米国債投資も、円ドルレートの行く末を心配しながらのもので、5%でも円高になれば損失を被るようなものです。
銀行が預金を増やしたとしても、国債投資を増加させるしかないというのが実状です。
それなら、ごくわずかであっても、預金利息を支払わなければならない預金でその資金を調達するよりも、日銀から0%で借りたほうが得ということになります。
なかなかあり得ない話ですが、「郵貯」にお金を預けていた人たちが株式投資に回ったと仮定してみます。
この場合、35兆円規模の新規国債を誰が引き受けるのかという問題が急浮上します。
雑駁に言えば、「郵貯」や「簡保」がこれまで引き受けていた分を誰が引き受けるのかという問題です。
そこそこ合理的な手法は、日銀が銀行にその分を追加的に貸し出して、銀行が引き受けるというものでしょう。(端的に言えば、日銀が国債を直接引き受けているのと同じになります)
そのような手法と赤字財政支出の増加が一体になって続けば、ある経済条件に移行することを契機にハイパーインフレに突入する可能性があります。
そのような手法を採らなければ、引き受けの減少から中長期国債の利率が上がる可能性があります。
それは、時価会計制度においては、銀行や生命保険会社が保有している金融資産である低利の国債評価額が下がる可能性を意味します。
これは、銀行や生命保険会社の経営危機につながるものです。銀行や生命保険会社の経営危機が表面化してもなお株価が上がると考えますか?
現在の日本は、「国債本位制」の社会主義国家なのです。