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どこにでもある地方自治体の破綻(collectors-japan)
http://www.asyura2.com/0403/hasan35/msg/668.html
投稿者 愚民党 日時 2004 年 7 月 02 日 08:15:22:ogcGl0q1DMbpk
 


2.どこにでもある地方自治体の破綻


http://www.collectors-japan.com/nevada/main/m_040601_2.html
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以前から指摘してきました地方自治体の破綻が現実味を帯びてきています。

4月30日の札幌出張の機会に小樽市まで足を運び、小樽市役所を訪問し、実際の状況につき見てきましたが、もしここが破綻するのなら、実際どこの地方自治体でも破綻してもおかしくはないというのが実感できました。

小樽市財政課にお邪魔し、予算書を頂きたいとお願いしましたが、予備はないということでしたので、予算書原本をお借りして、弊社に持ち帰りコピーして返送させて頂きましたが、冗費を無くすために予算書の予備も作成していないのです。

また、廊下は暗く、空調もろくに入っていない状態でした。
また、市庁舎も古く、所謂バブル期に豪華な庁舎を作ってはいないのです。
にも拘らず、市の財政は悲劇的な状況に陥りつつあり、
平成16年度は19億400万円の<赤字>になり、もはや後がない状況に追い込まれているのです。
この主な理由は、税収が減少し続けているからです。
≪収入減少:8.5億円≫
市民税 3億8,000万円
固定資産税等 3億8,000万円
タバコ税等 7,000万円
その他 2,000万円

この主な原因は<人口の減少>です。所謂、過疎化が進んでいるのです。
この一年間で人口は更に1,300人減少し、現在の14.6万人から更に減少すると見込まれているのです。
かつては20.7万人もいた人口が6万人、率にして30%も減少しているのです。
このほかに、不況の影響で、事業所が今年だけで59法人も減少すると見込まれています。
会社が減り人口が減る、典型的な<衰退>を辿っているのです。
そしてこの衰退に輪を掛けているのが、小泉政権が進めています<三位一体>の改革です。

上記のほかに以下のような<収入減少>になっているのです。

普通交付税等 5億2,000万円
補助金削減 3億6,700万円
他の交付金 2億6,500万円
* ただし、税源移譲により2.52億円は増収になっている部分もあります。
全ての項目を足せば20億円以上の≪収入減少≫に見舞われており、人件費を11億1,400万円も減らし色々な工夫をしましても、19億400万円の<赤字>になってしまったのです。

そして、小樽市は丸裸になりました。
過去に積み重ねてきました【預金:基金】が底をついたのです。
今まで足らなかった金額を、財政調整基金や減債基金から繰り入れてきましたが、ここも底をつき、一円も残っていない状況に陥ったのです。
もはや、来年度は予算自体が組めない状態に陥ることになるのです。
このような小樽市の状況は、どこにでもある惨状であり、今後、日本国中で自治体破綻という状況になるでしょう。

大阪府も退職金が払えないために、分割払いをすることを検討すると報じられていますが、ここは、小樽市とはまた違った姿になっています。
今までに“箱物”に使うだけ使ってきたその咎が出てきたのです。
そして、大阪府は今まで積んできた【預金:基金】も減少を続けており、このままいけば、2007年度には底をつくとされており、この年度の財源不足額は何と5,700億円という空前の額に膨れ上がるとされています。

ここで、一つ問題が生じてきます。
自治体が発行しています【地方債は安全か】ということです。
おりしも生保は地方債の保有残高を減少させてきており、2003年度末の7.3兆円の保有から、2004年度末では10%以上の減少の6.5兆円まで減少させてきています。
破綻リスクを懸念しているのです。

今後、このリスクが顕在化してくれば、地方自治体が発行します地方債券を買わないという事態になり、資金繰りが行き詰る自治体も出てくるでしょう。
一箇所でもこのようなところが出てくれば、連鎖的に資金が詰まる事態になり、日本国中で破綻する自治体が出てくることになるはずです。
≪負の連鎖≫が一旦起これば、もはや取り返しのつかない事態に追い込まれます。

事態はそこまで来ています。


4.崩壊の危機に瀕する地方財政・経済


http://www.collectors-japan.com/nevada/main/m_031215_2.html
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『財政が事実上の破綻状態にあり、下水道やごみ処理など住民生活に支障が出る恐れがある』として地方自治法に基づき勧告。この勧告は、総務省によれば異例の措置。
これは広島県の藤田知事が、宮島町に対して行った、いわば最後通告になります。
宮島町は人口2,100人の小さい町で、観光名所(厳島神社)を抱える町ですが、全国でも最悪の財政状況にあり、2004年度の一般会計予算では8億円不足しており、基金もほぼ空っぽになり、借金返済も出来ない、いつ倒産してもおかしくはない状況に陥っているのです。
すでに町は当事者能力を失っており、佐々木町長は『勧告を受けてもどうしようもない』としています。

このような事例はいまや、何も宮島町だけに限ることではありません。
全国いたるところで見られる現象なのです。
まず、都道府県ベースでは一体どうなっているか見てみたいと思います。
47都道府県が保有します<財政調整基金>の残高は、2004年度末では2,618億円となっており、これは前年度から何と<−8,398億円>(補正後)となっているのです。

今年度は更に悪化することが見込まれており、中には長野県のように2004年度予算で、長野県が保有する3つの基金(残高221億円)をすべて取り崩し、赤字を埋めるとしているところもあります。
それでも370億円の不足を賄えず、県債を発行せざるを得ない状態に追い込まれているのです。 (この基金残高がゼロになるのは長野県のほかに岡山県、香川県も同様)
2005年度の予算では、赤字許容度は全国47都道府県で<2,600億円>余りしか残っていません。
<8,400億円>余りも取り崩した後であり、このマイナスが劇的に減ることなどあり得ないどころか、小泉内閣の三位一体改革で更に財政悪化は進みます。
おそらく1兆円を超える<取り崩し>になることもありえるでしょう。
でも、財源は2,600億円しか残ってはいません・・・。

そして、この自治体赤字に追い討ちをかける事態が進んでいます。
第3セクター・地方公社の経営危機です。
2002年度決算で、全国の3,204社が赤字に陥り、これは全体の36.9%にも上る膨大な赤字数です。
更に深刻なのは、実質債務超過(全国総額4,604億円)が505社に達しており、北海道・大阪・千葉・東京・兵庫・群馬・福岡・神奈川が100億円を超える債務超過となっています。

中でも、北海道はずば抜けて多く1089億円もの債務超過とされています。
大阪(817億円)、千葉(759億円)、東京都(350億円)等々。
北海道は、5兆円を超える累積借金を抱えており、この1,089億円の赤字など小さく見えますが、もはや打つ手がない状況に追いこまれていると言えます。

ここで更に地方公社の経営を見てみたいと思います。
地方3公社(住宅供給・土地開発・道路)の直接的な債務残高は、2002年3月末で5.9兆円にも達するとの試算もあり、民間金融機関からの借金は1兆円を超えるとされています。

そして、その多くが不良債権化していると見られており、北海道、和歌山、長崎県などはすでに債務削減に入っていますが、民間金融機関が回収できるのが50〜70%ほどであり、ただでさえ地方民間経済が悪化している中にあり、今まで正常債権として分類してきた公社向け債権が不良債権に分類され引き当て処理を迫られたら、地方金融機関の中には、経営破綻を起こすところも多く出てくることになるでしょう。

では、自治体としては、何も出来ないのでしょうか?
指を咥えて見ているだけでしょうか?
以下の都道府県では、今まで聖域とされてきました公務員の<リストラ>を進めているのです。

2004年度の都道府県ベースでは、2兆円を超える<赤字:不足>が予定されており、基金の取り崩しでは到底補えず借金も限界があり、あとは経費を削るしか道はありません。

自治体で最も手軽に削減できるのは人件費の削減であり、すでに以下の自治体では職員の早期退職を促しています(それでも、焼け石に水ですが・・)
公務員のリストラが始まっているのです。

今までは、公務員は生活も安定しており、給料も上がり、年金生活もバラ色とされてきましたが、いまやそのような話は昔話となっているのです。
このままいけば、退職金も支給できない事態に陥るところも出てくるかも知れません。
京都府 早期退職制度下限年齢 40歳 すでに228名が退職
高知県 同 40歳 教員・病院関係者も含む
秋田県 同 35歳 教員・警官も対象
長野県 同 28歳

また公務員給料も引き下げが進められていますが、今後半減することもあり得るでしょう。
公務員の給料が半減?あり得ないというのが一般的な認識でしょうが、ない袖は振れないのです。
税収が不足している以上、払いたくても払えない状態に自治体は陥っているのです。
今までは<蓄え>がありました。今やこの蓄えも底をつき、どこを見渡しましても、お金など残っていないのです。
金庫に残っているのは、何も知らずに県債を購入した県民リスト位です。
紙くず同然の県債等を買った個人は、今後、都道府県と心中することになりますが、これも致し方ないことかも知れません。
今までそれだけ恩恵を受けてきたのですから・・・。

ここまでの説明で地方経済、特に自治体の財政状況が危機的な状況に陥っており、いつ財政が破綻し、地方経済が崩壊するか分からないというのがお分かり頂けたと思います。



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