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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu73.htm
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「サムスン7兆円投資」への素朴な疑問
サムスンがおかしくなると「反日運動」が燃え盛る
2004年6月19日 土曜日
◆サムスン・グループ、04年設備投資を19.3兆ウォンに引き上げ ロイター
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=technologynews&StoryID=5272729
[ソウル 27日 ロイター] 韓国のサムスン・グループ[SAGR.UL]は27日、2004年の設備投資を当初計画から11%引き上げると発表した。
サムスン電子005930.KS を中核とする同グループは、設備投資を当初計画の17兆4000億ウォンから19兆3000億ウォン(163億7000万ドル)に引き上げる。2003年は13兆9000億ウォンだった。
韓国の財界代表は25日、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と会談。景気回復を下支えするため、2004年の設備投資を3分の1引き上げることを約束した。今回のサムソン・グループの措置は、この約束を受けたもの。
同グループでは、2004年分も含めて、今後3年間で合計70兆ウォンの設備投資を行う予定。内訳は、半導体が22兆ウォン、液晶表示装置(LCD)が10兆ウォン、通信が2兆ウォン、プラズマパネルが1兆7000億ウォン、電気部品が1兆5000億ウォンとなっている。
◆「サムスン7兆円投資」への素朴な疑問 国際派時事コラム
http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200405302200000000063858000
韓国の「サムスン電子」率いる「サムスングループ」が、平成16〜18年 度に合計7兆円の設備投資・研究開発投資を行う ――
5月28日付『日本経済新聞』1面トップ記事にはびっくりした。 誤報じゃないでしょうね!? サムスンは、IT業界ではインテル、IBM、マイクロソフトに次いで 第4位の位置につくまでに急成長した。 しかし、今回発表の投資額は、業容の実態とあまりに不釣合いのように 思える。 今年の投資額が1.9兆円。トヨタ自動車の1.67兆円をすら上回る。 7兆円のうち、設備投資に4.5兆円使うのだそうだ。
■ 「韓国特需」か、それとも「手ごわい韓国の出現」か ■
日経にはこんなことは書いてないが、設備投資の主な費目は工作機械の 購入のはずだ。工作機械の設計・製作は日本のお家芸だから、一刻も早い工場立上げを あせるサムスンは必ず、かなりの日本製工作機械を買うだろう。韓国の工作機械メーカーと工作機械を共同開発して韓国経済の裾野を広 げようなどという悠長な国士ぶりは、ドッグイヤー業界に活きるサムスンには許されないはずだ。
日本にとってはたぶん新たな「韓国特需」だろう。 日本の工作機械メーカーは、サムスンの足元を見て大いに儲けてもらいたい。 逆に、ひょっとして、4.5兆円という巨費がもし仮に韓国の工作機械メーカーに注ぎ込まれるとしたら ―― サムスンがそこまでの見識をもつ企業 だったとしたら ――、サムスンは工場立上げに相当苦しみ、一時はボロボ ロになるかもしれないが、長い目で見れば韓国経済の底力を大きく引上げ、韓国の民族史の1ページを作れるだろう。
■ 巨額の研究開発費を何に使うか見ていたい ■
研究開発投資に使うカネが3年間で2兆円。 「核融合」か「次世代スペースシャトル」の研究開発でも始められそう な巨費だ。 「研究開発」とは、つまりは「人」への投資である。 「人」の能力を開花させるための費用だ。 2兆円をみごとに使い切るだけの技術者が今のサムスンにいるのだろう か? またしても下司の guess だけど、あの巨額の研究開発費とは、首刈り (ヘッドハンティング)のための費用を相当含んでいるのではないか。
1人20億円で人買いをして、100人買ってきても2000億円だ。 半導体メモリー、液晶パネル、プラズマディスプレー、携帯電話などの、これという一流技術者のところには、サムスンの委託を受けた狩人たちが 声を掛けてきているのではないか。何しろ、首刈りした技術者がたとえ何ら仕事をしなかったとしても、首 刈りでもってライバル企業の力を削ぐことができる。コラム子がサムスンの経営者なら、まずこれをやりますがね。 業界の人たちに聞いてみたいものだ。
■ 7兆円を投資するサムスンの企業規模とは ■
いったい7兆円などというカネがどこから出てくるのか。 もちろん、銀行借入や社債発行など手を尽くすのだろう。現金がゴロゴ ロしているわけはない。 投資した分だけ、有利子負債が増える。7兆円投資すれば、粗利で年に 1兆円は稼がねばならないが、どうするつもりだろう。 サムスングループの利益の7割を稼ぐという旗艦「サムスン電子」の年 度別売上高と純利益額を並べてみよう。 単位はウォン。ちなみに今の1ウォンは、約10銭に相当する。
売上高 純利益
平成12年 34.3兆ウォン 6兆ウォン
平成13年 32.4兆ウォン 2.9兆ウォン
平成14年 40.5兆ウォン 7兆ウォン
平成15年 43.6兆ウォン 6兆ウォン
純利益というのは、経常利益に特別損益を加減したものなので、必ずし も営業利益と直結するものではないが、それにしてもこの利益率は異常に高い。 ソニーの平成15年の連結決算を見ると、
売上高 7兆4736億円(サムスン電子の約1.7倍)
純利益 1155億円(サムスン電子の約5分の1)
ソニーのブランド力をもってしてもIT業界の利益率相場はこの程度な のだ。そんな中でサムスン電子は、大企業でありながら、天下のソニーの約8.5 倍の収益効率で突っ走っていることになる。
■ 神話の陰の「業容の狭さ」 ■
他社が採算性に見切りをつけて続々撤退するなか、サムスン電子が歯を 食いしばって「ダイナミックRAM」(DRAM「ディーラム」)市場に居残り、ついに巨利を得たというのは、すでに神話化したといってもいい ほどの有名な話である。サムスンの資料を見ると、大型液晶テレビやプラズマディスプレーの開 発で他社に先んじていて、これはもう敬意に値することなのだ。しかし、その業容は随分と狭い。
先にも書いたとおり、「汎用半導体」「液晶・プラズマディスプレー」 「携帯電話」の3つにほぼ集約されている。しかもこれを極力自社工場で製作しようとする。 モノカルチャー。資産の抱え込み。普通の経営手法とは真っ向から反している。
「汎用半導体」「液晶・プラズマディスプレー」「携帯電話」は今日の 稼ぎどころだが、日本の経営者のなかでこれらが10年後の稼ぎ頭と思っている人はまずいないのではないか。 ここに集中的に投資して、中国の工場と価格競争し、ある日巨大工場が次々に陳腐化し始めるというリスクをサムスン電子は冒そうとしているの だが。
■ 自転車操業症候群 ■
商社に20年近くもいると、さすがにいろんな企業の栄枯盛衰に触れる。 個別の社名は挙げられないが、いかにも身の程しらずの大風呂敷を広げ て倍々ゲームをする企業もあった。 後から考えると、その会社の経理状況が「綱渡り」状態で、規模を拡大 することでのみ立ち行く「自転車操業」状態だった。
たまたま経営者の決断が早く、高値のうちに資産・利権を売り逃げて身 軽になって、倒産せずに済んだが、いまや往時の栄光はどこにもない。 サムスン電子がそれに当たるなどと言ったら名誉毀損に当たろうが、今 回の突出した投資金額の発表はどこか異様で、ついつい自分の見知った 「自転車操業会社」を思い出した。
サムスン電子がたとえば「ナノテク素材開発」「燃料電池を基幹とする 水素燃料社会実現のための技術開発」に乗り出すというなら、諸手で拍手 したいのだが、成熟技術分野に集中豪雨的な投資をするというのは理解に 苦しむのだ。 異常な純利益を計上してきた決算が粉飾で、これを糊塗するための巨額 の資金が必要、などということは、断じて無かろうと思いたいが。
■ サムスンがおかしくなると「反日運動」が燃え盛る ■
サムスン電子の広告はアカヌケしていて好きだ。 韓国発のグローバル企業としてぜひ成功してもらいたい。 伝統的韓国社会の悪いところは、何でもすぐに「上下関係」で見てしま い、尊大か卑屈かの選択しかないことだった。 韓国発のグローバル企業が成功することで、韓国人にあっても「水平思 考」「異なる職能の相互尊重」がスタンダードになっていってほしいのだ。
日本サムスン株式会社も、平成15年に9,651億円の売上を上げる、日本 最大級の外資系企業に成長している。もちろん、日本人従業員も数多く働いている。 「サムスン」は韓国人の誇りなのだから、これが経営破綻したら大変なことになる。 またまた「反日運動」にしか誇りを見出せない人たちが海の向こうに… …。 とにかく、サムスングループには、道を誤ることなく引くところは引き ながら、堅実な会社経営を続けてもらいたいものだ。世界のために。 だって、「世界の韓国」でしょ。
(私のコメント)
今年はアテネオリンピックの年で、薄型大型画面テレビが売れ行きを伸ばしている。単価が30万円から50万円もする大型商品だから、家電メーカーは戦略商品として開発と販売に力を入れている。私の家も大型ではないが液晶テレビを買い換えた。ブラウン管式テレビと違って画像が鮮明で電気の消費量も少ない。
ただ液晶もプラズマも日進月歩の技術開発で次々と新型が発表されている。私のうちの液晶テレビはハイビジョン対応なのですが画面が少し暗いが、新型の液晶テレビは明るく色も鮮やかだ。これからはコストダウンが勝敗の分かれ目になるだろう。そこで日本の脅威になるのが韓国のサムスンだ。
韓国のサムスンは国策企業といっていいくらい韓国経済を支える巨大企業で、DRAMでは世界の覇者となった。そのDRAMで成功した強気の巨大投資を薄型テレビに賭けている。しかし薄型大画面テレビは戦略商品だけに、日本メーカーも力を入れているし、台湾メーカーも韓国を上回るほど力を入れている。
韓国のサムスンは桁外れの巨大投資をしているが、はたして成功するだろうか。おそらく世界のブラウン管式テレビやパソコンディスプレーは全て液晶やプラズマに置き換わるだろう。その市場は巨大だが、技術開発競争が熾烈なだけにトップ企業といえども、DRAMのようにコストだけで勝負できるとは限らない。
さらにサムスンは薄型テレビと携帯とDRAMに集中しており、これが強みであると同時に一つ間違えると企業自体が致命傷を負う事になる。さらに液晶といえども技術が成熟化して来ているから製造装置さえ備えればどこの国でも同じ製品が出来るようになった。だから中国でももっと巨大な工場ができる恐れもあるし、儲かるのは製造機械を売っている日本メーカーだけということにもなる。
さらに自力で開発してゆく技術がどれだけ身についているかも不安材料だ。液晶テレビを見てもまだ日本メーカー製に比べると利点はコストだけに限られている。日本メーカーも技術流出に神経質になって来ており、プラズマテレビなどで訴訟沙汰にもなっている。
◆富士通とサムスン、プラズマ・ディスプレー訴訟で和解 日経新聞
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20040607AT1D0702B07062004.html
富士通が韓国・サムスン電子の子会社「サムスンSDI」を相手取って薄型大画面テレビに使われるプラズマ・ディスプレー・パネル(PDP)の特許侵害で日米で提訴していた問題で、両社は7日、和解したと発表した。サムスン側は富士通の特許無効を訴えていたが、特許料支払いなどのライセンス契約に応じることで決着したと見られる。富士通は東京税関での輸入差し止め請求も取り下げる手続きを進め、近くサムスン製PDPの輸入が再開される見通しだ。
今回の和解で、両社は日米両国でのPDPに関するすべての訴訟を取り下げる。和解内容は両社とも明らかにしていない。
サムスン製PDPの輸入が再開される見通しになったため、同社製PDPを購入していた日本のプラズマテレビメーカーは「輸入差し止めが長引けばテレビの生産に支障が出たかもしれないが、早期に解決したので影響はない」としている。
米調査会社ディスプレイサーチによると、PDPの03年の世界シェアは、富士通と日立製作所の共同出資会社「富士通日立プラズマディスプレイ」が約24%で首位。サムスンSDIが20%で2位に位置し、猛追している。
PDP輸入差し止めをめぐっては、韓国の産業資源相が4月下旬に駐韓日本大使を呼び、「企業間の問題ではあるが、再考を求めたい」と懸念を示すなど外交問題に発展しかねない状況となっていた。(06/07 21:41)
(私のコメント)
サムスンがPDPを特許料やライセンス契約で生産しなければならないとなるとコスト競争もDRAMの時のようなわけには行かないだろう。ある程度技術力があればクロスライセンスでやれるが、ニュースから分析するとまだ難しいようだ。サムスンは世界中から一流の技術者を集めているから、これからはかなりの技術開発も進むだろうが、肝心の企業が傾いたら何もならない。
日本でも韓国メーカーの家電製品も見かけますが、まだ日本製品を追いやるほどの勢いはない。アメリカでは韓国製や中国製の家電製品が圧倒的なシェアを持つようになりました。日本の戦略としてはこれ以上アメリカへ売り込んでも貿易摩擦で限界があるから、ある程度中国や韓国や東南アジアへ技術供与して、そこからアメリカへ輸出するようになった。
だから製造装置や基幹部品や基本素材を日本が握っていれば、中国や韓国は日本から輸入しなければならないから、日本に追いつくことは金さえあれば簡単だが、日本を追い抜くには技術の蓄積がなければ難しく、韓国のサムスンなどはその壁に突き当たっているのだろう。