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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu72.htm
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竹中氏が参院選出馬 自民比例「構造改革訴えたい」
アメリカの「日本叩き落し戦略」の具現者竹中平蔵
2004年6月17日 木曜日
◆竹中氏が参院選出馬 自民比例「構造改革訴えたい」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040617-00000001-san-pol
小泉純一郎首相は十六日夜、都内のホテルで竹中平蔵金融・経済財政担当相と会談し、参院選比例代表の自民党公認候補として出馬するよう要請、竹中氏はこれを受諾した。小泉首相は、「構造改革の必要を誰より知っているのは竹中さんだ。選挙戦を通じて自身の言葉で訴えてほしい」と説得、これに対し竹中氏は、「首相をお手伝いしたい。私自身に大きいミッション(使命)を課すことは意味があると思う。構造改革をしっかり訴えたい」と応じた。
会談には自民党の安倍晋三幹事長、町村信孝総務局長も同席。これに先立ち安倍氏は同日午後、竹中氏と会談、出馬を要請したが、竹中氏は「首相と相談してから判断したい」と回答を留保。首相自ら説得した。
平成十三年四月の小泉内閣発足と同時に慶応大教授から入閣した竹中氏は「小泉構造改革」の象徴的存在。自民党は、これまでに五輪金メダリストの荻原健司氏らを擁立しているが、三年前の前回参院選で約百五十九万票を獲得した舛添要一氏のような集票力を期待できる候補者がいない。このため、竹中氏の民間閣僚としての高い知名度で、無党派層の支持を集めることを期待している。(産経新聞)
[6月17日2時56分更新]
◆竹中経済政策は経済基本原則を無視した暴挙である 増田俊男
http://www.chokugen.com/opinion/backnumber/h14/jiji021021_baikoku.htm
先ず経済の基本に戻って考えよう。日本経済の理想は、企業の増収増益が続き成長が持続することであって、単にリストラで雇用、生産、借金を減らして貸借対照表(バランスシート)をよくすればいいというものではない。今日のリストラ続行は経済成長を低下させ経済規模を縮小するばかりか、総需要を逓減する。企業の増収増益とその持続を支えるのは消費以外にない。まさに「消費の伸びなくして好況なし」である。
消費は貯蓄と裏腹の関係にあって、可処分所得(自分が自由に出来る所得)に対する貯蓄性向が増加すれば消費性向は減少する。貯蓄が異常なほど伸び、消費が細り続けているのが今日の日本。その結果企業業績は一向によくならず、企業はバランスシートの為にリストラを強いられているのが現状。
消費が低迷する中でモノとサービスの供給過剰状態が続き、さらに中国を中心とした発展途上国から低廉な物資が洪水のように押し寄せてくるから物価は下がり続ける。デフレ進行、GDP(国内総生産)マイナス成長、株価低迷、地価下落、そして消費者マインドはダウンとなる。日本経済はこの悪循環を何年も繰り返してきた。日本の国民の金融資産は1,500兆円近く(内830兆円は現金預金)に達しているが、一向に投資と消費に回らない。
仮に日本人がアメリカ人であったなら、アメリカの消費性向はほぼ100%だから、1,500兆円が消費に向かい超好景気になるだろう。実際はアメリカ人の貯蓄はゼロ同然だから、不況になると自力で不況から脱出する潜在能力がない。ところが日本はアメリカと違って潜在消費力という「現金備蓄」がある。実は金融資産1,500兆円は日本の潜在的消費・投資力なのである。だから日本はアメリカと違って正しい政策を執れば自力で不況克服が出来るのである。特に銀行と郵貯にある830兆円の現金は何時でも消費に回る可能性のある超大潜在消費力である。
では何故この膨大な余剰資金はこの十年間消費に回らなかったのだろうか。
それは将来への不安のためではなく、国民所得が増えないどころか、特に消費に直結する不労所得が抹殺されてきたからである。デフレで物価が下がっても消費が伸びないのは当然のことである。不況脱出のための経済政策の指針は国民の不労所得増大策に向けられるべきであったにもかかわらず、歴代の内閣はゼロ金利政策を執って国民の所得を増やすどころか逆に奪ってきた。つまり国民を犠牲にし、銀行を中心としたサプライサイド重点主義を執ってきたからである。
竹中経済政策の基本は100%サプライサイドに向いた国民犠牲、消費者無視!の基本が貫かれている。ゼロ金利政策は、国民が830兆円から当然得るべき膨大な預金金利という不労所得を横取りし、銀行に与える政策である。サプライサイド政策とは、国民の利益無視ばかりか所得を奪う結果になっていることを忘れてはならない。
◆ペーパードライバーは道を知らない
竹中大臣は借金漬けで薄氷の上を歩くアメリカの国民と余剰資金の中で寝ている日本人の区別が出来ていない。消費を保証する不労所得の増大化の為には「アメリカはゼロ金利、日本は高金利」でなくてはならない。もし今アメリカで金利が3%上昇したら借金漬けの国民の消費は激減する。
一方日本の国民には830兆円に対して3%、すなわち約25兆円の不労所得が入り消費は激増する。学者の竹中大臣が「日本の経済再生に消費拡大が最も重要である」ことを知らないはずがない。
では何故ゼロ金利政策を強調するのか。それはゼロ金利が銀行と企業の財務体質、特にバランスシートに役に立つからである。また基本に戻って述べるが、それは正に「勘定合って銭足らず」である。企業も銀行も総需要拡大、増収増益の結果による財務体質改善、好バランスシートでなくてはいけない。
◆竹中平蔵大臣が不良債権処理を急ぐ理由
アメリカではFRB議長グリーンスパンの超低金利政策の結果住宅産業バブルが起こり、これが今日まで消費を支えてきたが、ここへ来て住宅バブルに「ローソクの最後の炎現象」が見えてきた。前述のようにアメリカには日本のような「潜在消費・投資力」の備蓄がないから解決策を他国に求めるしかなくなる。
そこでアメリカに狙われたのが日本、つまり竹中平蔵大臣である。
実は竹中平蔵氏は1980年から90年のJapan as No.1(「日本の世紀」と言われるほど日本経済が世界を制覇した)時代にハーバード大の客員研究員や准教授をしていた。日本の銀行が世界ランキング1位から10位を占める事態に危機感を抱いたアメリカはハーバード大等の叡智を結集して「日本叩き落とし戦略」を打ち出して見事に成功し、その結果日本の大不況はまだ続いている。竹中氏(当時、大蔵省財政金融研究所主任研究官)は日本の大蔵情報提供者として重要な働きをしたと考えられる。
だから現在のブッシュ政権の経済担当責任者とも親交が深い。異例とも言われた経済財政・金融担当の二つの経済ポストが竹中に与えられた時、グレン・ハバード米大統領経済諮問委員長は「竹中氏は申し分のない改革論者で、ブッシュ政権は竹中氏を全面的に支持している」との見解を発表すると同時に「不良債権処理と日銀の金融緩和の必要性」を強調した。
竹中大臣が10月に訪米した時、「大手銀行だからといって容赦しないぞ!」と言わんばかりの不見識な「大失言」(竹中ショック)のためニッケイは大暴落となり日本は時価総額で約50兆円の資産を失った。この時ハバード委員長をはじめ、バウチャー米国務省報道官、テーラー米財務次官らは必死になって竹中大臣をかばった。アメリカが日本に経済高官を送り込んでまでの竹中支援ぶりは異常。ここでまた経済の基本に戻るが、不良債権処理が日本経済の現況下では不要であることは再三解説したのでご理解いただいたと思う。
日本企業は現在リストラ中であり、総需要も資金需要もマイナスだから特に銀行機能を求める環境にない。こうした時、銀行の脆弱な財務体質を目の敵にするのは不自然である。しかも国会でもマスコミでも世を挙げて不況の結果である不良債権処理とデフレ対策に議論が集中し、不況の真の原因から目を避けている。異常ではないか。何故竹中大臣とアメリカはこの時期に不良債権処理と金融緩和を急ぐのか。
それはアメリカの国益の立場になって考えればすぐ分る。自ら打つ手がなくなったアメリカは日本の「打つ手」(現金備蓄)を奪うしか手が無いのである。竹中大臣はアメリカの国益の立場に立っているのである。不良債権で金融機関のパイプが詰まったままの状態で金融緩和をすると緩和された資金はアメリカに流れず、資金需要がない日本の資本市場で浮遊資金の増大となる。資金は当然土地と株にヘッジし、地価と株価を押し上げる結果となる。これこそ日本経済再生の道だが、アメリカにとっては許し難いこと。すなわち日本の土地と株が上がりだすとアメリカから資金が逃避し日本市場に向かうからである。
今アメリカは戦争と言う無駄な公共投資を前倒しで実行しているが(前述のごとく)潜在的財源が無い。どんなことをしても日本の「備蓄資金」をアメリカへ還流させなくてはならない。住宅バブルが弾けるのも時間の問題。
不良債権処理を急ぎ、日本の国民に痛みを与え、デフレをさらにスパイラル化し、大銀行や大企業を破綻に追い込んでまでもアメリカの国益の為に尽くす竹中平蔵。さらなる「詭弁」で小泉首相と国民を騙し続ける竹中大臣。まるで邪教の亡者のごとき竹中大臣の強烈な意志と情熱は、多分1980年代に洗脳された「日本叩き落とし精神」の具現だろう。今日本は「気違いに刃物」を与えてしまった。
小泉構造改革は清算主義的マルクス主義である
http://www.asyura2.com/0403/hasan35/msg/462.html
(私のコメント)
以前は否定した記事があったにもかかわらず、竹中金融大臣は参院選に比例代表で出馬するようだ。民間人では何期も大臣をするわけにはいかない。アメリカのハゲタカファンドもまだ十分な餌にありついていないから、小泉・竹中政権を続けさせなければならない。しかしブッシュが再選されなければ小泉政権もおしまいだから参院選挙の結果と共にアメリカの大統領選挙も目が離せない。
6月9日の日記で「小泉構造改革は清算主義的マルクス主義である」と指摘しましたが、市場原理主義と彼らは言いながら、国家が企業経営の内部まで金融庁が厳しく監査して経営の指導監督までするのは、恐ろしく全体主義的でマルクス主義そのものだ。だから銀行を国有化しても、市場原理と矛盾した行動なのにおかしいと思わない。
公社公団を民営化するということは、効率的な経営が行われるという意味で行おうとしているように見えますが、道路公団のように競争相手がいない業種を民営化しても効率的経営が行えるはずがない。あるいは民営化することで新たなる弊害が続出するだろう。すなわち小泉・竹中内閣は経済政策としては滅茶苦茶なのだ。
日本国民は830兆円もの現金を持ちながら使おうとしないから消費不況になっている。デフレ経済では現金で持っているのが一番確実な資産運用方法だからですが、これを動かすことがデフレ脱却の近道だ。しかし金利をゼロの抑えても現金から他へはなかなか移動しようとしない。以前のように「株や土地を持たせるのが一番」の政策に戻せば消費不況は脱却できる。
いまや日本の株式や不動産を外人が買い捲っている。いずれ政府もインフレ政策をとるだろうから現金で持っているよりも株や土地で持っていることが一番良いとなる時代が来るだろう。今日本では年金問題の議論が盛んですが、老後資金を現金で持っているのがマクロで見れば一番間違ったことだ。どうしたらマネーが循環するようになるかといえば株や不動産の資産価格を緩やかな上昇を保つようにすることだ。
バブルの誕生と崩壊は財務省がそのコントロールを誤ってしまったからだ。アメリカからの圧力で金利を上げられずにバブルを生み、金融の総量規制でバブルを破裂させた。これらの間違った政策はみなアメリカが関係している。80年代からのアメリカによる「日本叩き落とし戦略」が効果を上げたからだ。この事はアメリカの政府関係のシンクタンクの研究者が自ら証言している。
小泉首相や竹中金融大臣は日本のための大臣ではなくアメリカからバックアップされた大臣だ。アメリカ政府がそれほど日本の経済政策に干渉してくるのは日本の金融資産1500兆円の奪取と日本の生産企業を買収して我が物とする戦略があるからだ。去年度1年だけで政府日銀は35兆円も米国債を買いましたが、これはカモにねぎを付けて鍋までアメリカに差上げるようなものだ。こんな売国的政治家を世論調査では48%も支持している。
将来、日本国民が年金を貰う時に年金の金庫が空っぽになっているのに気が付く時が来るだろう。1500兆円の日本人の金融資産はみなアメリカに吸い取られるように日本の政治家や財務省の役人はアメリカ政府に協力しているのだ。そう考えなければ1年で35兆円もの米国債買い付けは理解できない。そんな未来になることが分かって国民は小泉内閣を支持しているのだろうか。