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竹中続投大ピンチ、公的資金新法廃案寸前
地銀に余波、増資で資本増強の道しか
竹中が大ピンチ−。年金制度改革法案の強行採決による与野党の対立も加わり、地銀対象の公的資金新法案が廃案の危機に直面する。参院財政金融委員会は民主党が委員長ポストを握り、審議未了のまま16日の会期末を迎え、この重要法案が廃案になると、竹中平蔵金融・経済財政担当相の責任問題に発展するのは必至だ。すでに影響が現れ、「新法による公的資金注入をアテにしていたびわこ銀行が急遽(きゅうきょ)、三井住友銀行に増資引き受けを要請した」(地銀幹部)。竹中氏の首筋がいよいよ寒くなってきた!?
【法案】
竹中氏率いる金融庁は今国会に(1)金融機能強化法案(2)預金保険法改正案(3)証券取引法等改正案(4)社債等の振替に関する法律等の改正案(5)信託業法案を提出している。中でも金融庁が最も力を入れているのが、金融機能強化法案=公的資金新法案だ。
ペイオフ全面解禁(預金の払戻保証額を元本1000万円とその利子とする措置)を来年4月に控え、主に地銀を対象に自己資本増強で公的資金を予防的に投入できるようにするものである。
平成20年3月までの時限立法で、投入枠として2兆円の政府保証枠が平成16年度政府予算案に盛り込まれた。
【廃案危機】
公的資金新法案は2月6日に提出され、衆院で可決後、4月23日に参院に送られた。だが、約1カ月間も棚上げされ、財政金融委員会に付託されたのは5月28日だった。
16日が今国会の会期末で、残された時間はあと8日。有事関連や育児手当改正など重要法案がメジロ押しのなか、審議時間がほとんどなく、野党有力筋は「会期延長でもないかぎり、廃案となる可能性が高い」と話す。
「参院の慣例では、審議未了で選挙を迎えた場合、原則、継続審議とはせずに廃案となる」と前置きして説明する。
「公的資金新法は、選挙が予定されていない衆院なら継続審議も可能だが、7月11日投開票の参院で棚上げされ、審議期間の短さを考えると廃案の可能性が高い」
【余波】
「公的資金新法を年金制度改革法案の審議の合間を縫って早期に成立させ、地銀の決算発表が始まる5月下旬には、公的資金投入を可能にしたい」(金融庁関係者)
金融庁は当初、こんな青写真を描いていた。
経営体力に不安がある地銀にとっては、「新法による公的資金注入で自己資本を充実させ、ペイオフ解禁を迎えたい」との思惑があった。
ペイオフは預金者の「自己責任」が問われ、「危ない」金融機関は当然、敬遠される。体力に不安がある銀行は、預金流出の憂き目をみる可能性があるからだ。
ところが、法案棚上げでアテが完全に外れてしまい、その余波は広がりをみせている。
滋賀県を営業地盤にしているびわこ銀行は7月にも、主要株主の三井住友銀に100億円規模の増資引き受けを要請することになった。
「新法による公的資金投入がアテにできなくなり、増資で資本増強するしか手だてはなくなった。びわこ銀のほかにも、公的資金をアテにできなくなり、増資に走らざるを得ない地銀がいくつが出てきそうだ」(金融庁関係者)という。
【竹中包囲網】
これほど重要な法案がなぜ、棚上げ状態になっていたのか。これには自民党の「お家事情」がかかわっているとの見方が根強い。
前出の野党有力筋が次のように解説する。
「自民党の参院幹部が公的資金新法の審議入りに首を縦に振らなかったと聞く。選挙後の内閣改造を見据え、小泉純一郎首相の後ろ盾で続投している竹中氏の留任を阻止するための作戦とみられる。所管の重要法案が廃案になれば、留任はなくなるからね」
自民党の青木幹雄参院幹事長は5月29日、記者会見し、参院選後に予想される内閣改造について「余人をもって代え難いとの例外はあると思う」と語り、民間人閣僚の交代に必ずしもこだわらない姿勢を示した。
だが、永田町にはこの発言を額面通りに受け取る向きは少ない。
「青木発言が竹中氏続投を容認するものかどうかは不明。むしろ内閣改造で竹中氏が辞めるなら、公的資金新法を参院で通すが、辞めないなら通さないとの姿勢に変わりはないのでは。あとはそれを首相が飲むかどうかだ」(与党議員)
財政金融委員会は、委員長を輩出する民主党の影響力が強い。
民主党も「基本的には廃案の立場」(民主党関係者)というから、竹中氏も四面楚歌(そか)の状態にある。
【仕返し?】
自民党参院を牛耳る青木氏は、旧経世会出身。与党ベテラン議員からはこんな観測も出る。
「旧経世会はもともと旧三和銀(現UFJ銀)と親しい。4000億円の大赤字決算という煮え湯を竹中氏から飲まされたUFJ銀が、旧経世会出身の青木氏に廃案をけしかけたのでは。竹中氏に仕返しをしたいUFJ銀と、竹中氏のポストを取りたい青木氏とは、思惑が一致する」
【政治責任】
金融庁がペイオフ全面解禁という一大イベントに向け、満を持して提出した重要法案が廃案になったら、どうなるのか。
「担当大臣である竹中氏の政治責任は当然免れない。選挙後に予想される内閣改造では、続投の芽がなくなる」(与党ベテラン議員)との見方がかなり根強い。
「最近、体調不良で都内の自宅近くの病院に駆け込んだ」との仰天情報も流れる竹中平蔵氏。
本人は否定するが、自民党からは竹中氏の参院選出馬の声も聞こえる。大臣の命運を握る公的資金新法は、成立、廃案のいずれになるのか。会期末は刻一刻と近づく。
ZAKZAK 2004/06/08
http://www.zakzak.co.jp/top/2004_06/t2004060820.html
◆竹中大臣を辞めさせる一番確実な方法は、小泉内閣を倒すことだ。7月の参院選で自民党が敗れるのが一番確実な方法だ。