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昨年末、A銀行のVIPセンターは79歳になる在日韓国人の顧客から予想だにしなかったことを要求された。
いわゆる「ムッチマ債券」(資金の出処を問わない債券で政府が期間限定で発行したもの)に投資した24億ウォンの満期が到来したが、日本に送金してほしいというものだった。この在日韓国人は過去10年間、韓国の高収益金融商品に投資していたが、突然資金を回収することになった事情は話さなかったという。
地方で皮膚科の病院長として相当な財産を形成した40代半ばのC氏は、昨年9月に中学生の娘2人と妻をカナダに移民させた。税務署から資金出処確認書をもらい、3年間で10万ドル(約11億5000万ウォン)を送金できる「権利」まで確保したC氏は、8〜9月に3度にわたって5億5000万ウォン相当の外貨を妻と娘に送った。C氏はしばらく病院を運営しながらカネをさらに稼ぐため1人で韓国に残っている。
ウリ銀行・海外移住センターのパク・チャンヨン次長は「国内にはマンション1軒程度残し、残りは海外に移った妻や子どもたちに送金する人が急増している」と話した。
南米型資本脱出(capital flight)が始まるのだろうか。通貨危機以降、国内の資金の海外流出規模が急激に増えており、投資先としての韓国に対する不安感が反映されているのではないかという懸念が金融界の一角で提起されている。
韓国銀行によると個人の贈与性送金規模は1998年の16億ドルをわずかに上回っていたのが、昨年には4倍を超える約69億ドルに増えた。在外同胞の財産持ち出し・持ち込みも1998年にはむしろ持ち込みが多かったが、2001年には持ち出しが上回った後、昨年には91億ドルの持ち出しとなった。
幸い、多くの金融専門家の間では南米型資本脱出と見るには時期尚早という意見が大勢だ。外換(ウェファン)銀行・海外移住センターのハン・ヒョンウ・チーム長は「資金の海外流出が増えた最も大きな要因は2001年の外貨自由化措置と中流階層にまで拡散した子女留学ブーム」と話した。
2001年から外貨の海外送金が原則的に完全自主化され、金額や項目により申告や国税庁への通達手続きだけを甘受するなら、いくらでも送金が可能となった。特に2002年7月、海外同胞の金融資産の海外搬出が不可能から事実上完全自由化に変わった後、海外同胞が投資した資金を回収する例が急増しているとの説明だ。
また、国内情勢が不安定な時、巨額な資金の流出が増えるケースがあるが、ほとんどは一時的な現象として終ってしまうとの説明だ。
例えば昨年初め、D銀行を訪ねた68歳の韓国系米国人の顧客は6年前にソウル・永登浦(ヨンドゥンポ)の商店を売り、銀行に預けていた40億ウォンを米国口座に移してほしいとし、その理由として、当時海外同胞社会で広く取り沙汰された北朝鮮核問題危機説を挙げたという。
しかし、専門家は南米型資本の流出とは違うとして安心してもいけないと忠告する。海外への資本流出が富裕層に続き、中産層にまで拡大するなど、黄信号が灯っているのも事実であるためだ。
某海外移住コンサルティング業者社長は「医者や韓医者はもちろん、江南(カンナム)の30億〜100億ウォン台の不動産賃貸業を営む資産家からの海外移民への問い合わせが急増している」とした。
法律に引っ掛からない不法送金はさらに大きな問題として指摘される。韓国銀行関係者は「本当の資本の脱出なら、申告手続きを経る合法的送金を行うはずがない」とした。
実際に韓国人が海外不動産に投資する場合、韓国銀行に申告するようになっているが、これまで韓銀には1件も申告されたためしがない。
しかし、昨年、韓国系米国人の密集地域であるロサンゼルスの不動産価格が16.6%急騰、米国60大都市のうち2位に浮上した。その背後には韓国系米国人などを通じた合法的な資金意外に韓国人の不法送金資金が少なからず含まれていたであろうことが推定されている。
李志勲(イ・ジフン)記者 jhl@chosun.com
キム・ヨンジン記者 hellojin@chosun.com
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2004/05/31/20040531000063.html
※ 「3年間で10万ドル(約11億5000万ウォン)を送金できる「権利」まで確保した」の「10万ドル(約11億5000万ウォン)」は、100万ドル(約11億5000万ウォン)の誤りでしょう。