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【北京=野口東秀】中国の温家宝首相は、このほど訪中したベトナムのファン・バン・カイ首相と会談、中国など六カ国・地域が海底資源を背景に領有権を主張する南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島などの問題を協議したもようだ。中国の刊行物は今回の訪中に合わせ、同海域におけるベトナムなどの「既成事実化」の動きを相次いで掲載、牽制(けんせい)した。中国が周辺海域における資源開発競争に乗り遅れた実情も指摘、中国側の“焦り”をにじませている。
スプラトリー諸島は約百の小島(サンゴ礁など)からなり、中国のスプラトリー問題の専門家は「ベトナムが二十九、中国は八つを支配している」として「中国支配」の遅れを指摘している。
ロイター通信などによると、ベトナム政府当局者はこのほど、観光ツアー船に続いてベトナムが実効支配する島のひとつに、六百メートルの滑走路を建設し始めたことを明らかにした。小型飛行機で観光客を輸送、定期便として運用する構えだ。
同諸島をめぐっては、台湾も構造物を建設するなど実効支配する島をそれぞれが「既成事実化」する動きが加速している。
この動きについて中国誌「新聞週刊」は専門家の談話を交え、「イラク戦争が主因。エネルギーの確保が高まり、(スプラトリーに)影響を与えた」と位置付け、スプラトリー海域には「一千以上の油田を東南アジア諸国が探索・開発している。しかし中国の参加は少ない」と指摘している。
二十−二十四日のベトナムの首相訪中を前に、メディアは相次いで石油資源開発の戦略的重要性を強調。国営通信の新華社発行の「参考消息」が見開きの特集記事で「この問題は資源の争いだ。周辺国はわが大慶油田の年産出量に匹敵する五千万トン以上の石油を毎年採掘している」としたほか、「南シナ海全体で二百三十億トン−三百億トンの石油埋蔵が予想され、これは中国総資源量の約三分の一」(西安晩報)などとして開発の必要性を強調している。
いずれも中国による開発が急務であることを主張しているのは明らかで、「中国は資源の重要性への認識が不足」「ベトナムが中国に先んじている」(国際先駆導報)など「焦り」をにじませている。
[5月28日2時55分更新]
参照資料:越、南沙に飛行場建設 中国の反発必至【共同通信】[5月14日17時5分更新]