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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu71.htm
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原油取引、ドル建てから通貨バスケット制に移行すべき
アメリカの石油輸入代金を日本と中国が代払いしている
2004年5月27日 木曜日
◆原油取引、ドル建てから通貨バスケット制に移行すべき=欧州委副委員長
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040526-00000242-reu-bus_all
[ブリュッセル 26日 ロイター] 欧州委員会のデパラシオ副委員長(運輸・エネルギー担当)は26日、世界の原油取引を、現在のようなドル建てのみではなく、ユーロを含む通貨バスケット制に移行させるべきだ、との考えを示した。
同副委員長は、「原油価格を価値に関連させる必要があるなら、主要原油消費国が絡んだ通貨バスケットに結びつけるべきだ。これにより、原油価格の影響の実態が明らかになる」と述べた。
同副委員長のスポークスマンは、現在全てドル建てで行われている原油取引を通貨バスケット制にすることは、世界の原油市場の安定化につながる、との見方を示した。(ロイター)
[5月26日20時59分更新]
◆サウジ増産すれば、原油・ガソリン価格は夏にも低下=EIA
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040527-00000259-reu-bus_all
[ワシントン 26日 ロイター] 米エネルギー情報局(EIA)は26日、サウジアラビアが増産を実施すれば、原油・ガソリン価格は今夏にも低下するとの見通しを示した。
EIAは週間リポートで、「サウジアラビアが、特に軽質原油の供給増を最大限にし、潜在的な需要家が過度なリスクを負わずに購入にコミットできるようにすれば、同国の(増産方針の)発表が価格低下に貢献すると考えている」と表明。「したがってEIAの分析では、サウジアラビアからの原油供給が昨春のイラク戦争開始時と同じような水準になれば、原油とガソリンの価格が今夏にも低下することが示されている」とした。(ロイター)
[5月27日7時39分更新]
◆ドル帝国の防衛ーもう一つの戦争 田村秀男
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/tamura/20030725n167p000_25.html
事実関係を調べてみよう。サダム・フセインが実際に「ドルの帝国」をつぶそうと企図したかどうかは知る由もないが、確かに彼は国連の管理下に置かれていた石油輸出代金収入による人道物資基金をユーロ建てに置き換えた。しかも、このイラク石油輸出を担っていたのはフランスとロシアの石油会社である。両国ともイラク攻撃に反対したし、フランスはドイツと並ぶユーロの担い手である。イラクを占領したあとブッシュ政権は、イラク石油輸出を早速ドル建てに戻すように決めた。
ブッシュ政権の思惑通り、アメリカの怒りを恐れて中東や中南米の産油国はドル建てに踏みとどまるだろうかーー。
ドルの異変は実は、サダム・フセインというよりもニューヨーク貿易センタービル崩壊の直後に本格的に始まった。ブッシュ政権は2001.9.11後、ふた月足らずで「愛国者法」を成立させた。同法では在米金融機関に対し、資金取引の詳細を当局に報告するように義務付けた。テロリストから資金を取り上げるためだが、衝撃を受けたのはアルカイダばかりではない。
ロンドンの国際金融アナリスト、アーノルド・シムキン氏によれば、中東や華僑・中国のドル資産保有者や法人がドル離れを起こした。その多くがユーロ建て資産に転換した。欧州も心得たもので、欧州中央銀行はドル金利よりもユーロ金利を高めに設定し、資本流入を促し、ユーロ相場は堅調である。同盟国日本政府が米国債を買い支え、元切り上げ圧力をかわすために中国もドル資産買いに努めている。日中の支持がなければドル不安に陥り、グリーンスパンFRB(連邦準備理事会)議長も金融緩和に踏み切れず、アメリカ景気の低迷につながるはずである。
総合すると、9.11以降、ユーロは基軸通貨としてのドルを脅かし始め、ブッシュ政権はサダム・フセインのユーロ建て取り引きを放置できなくなった。フセインにそれを許した国連にも不信感を強めた。ブッシュ政権は国連や仏独の反対を無視し、大量破壊兵器保有を理由にフセインを退治した。半面で、アメリカの経常収支と財政の双子の赤字は膨張し続けており、ドルのファンダメンタルズ(基礎的条件)は極めて弱い。日中のドル買いにもいずれ限界は出よう。
ブッシュ政権はフセインの二人の息子の遺体写真を公開した。文字通り見せしめの刑である。サウジアラビアなどの産油国にはどれだけの効果があるだろうか。
中東などの富豪はもちろんアメリカの当局に監視されるドル資産は持ちたくない。ドル資産に監視・差し押さえと相場下落のリスクがあるなら、石油輸出をユーロ建てにするほうが合理的である。サウジ内部ではユーロ建て輸出の声が根強いのは当然だ。「読者の声」に投稿していただいた田中保春氏によれば、大規模な新天然ガス開発で、サウジはエクソンモービルとの交渉をやめ、欧州のシェル・トタールグループと最近、電撃調印した。
対イラク戦争は、その背景をドル・石油の面からも説明できるほど奥行きは深く複雑である。「ドル帝国防衛」の観点に立つと、ブッシュ政権の戦争はまだ終わっていないどころか、これからが正念場を迎える。
イラク復興支援問題で自衛隊を戦闘地域、非戦闘地域のいずれに派遣するかの次元だけで論争するのは滑稽である。
(私のコメント)
アメリカのガソリン価格が1ガロン2ドルを超えてしまいました。短期間に二倍に値上がりしてしまったのですから消費にしわ寄せが来るだろう。今まで満タンにしたら5000円で済んでいたものが10000円になったら5000円分の消費が確実に消えるからだ。ガソリンの値上がりが短期間の投機的なものならすぐに値下がりして問題はないのでしょうが、そうなるでしょうか。
アメリカによるイラク戦争の勝敗はドルによる世界の基軸通貨体制が守れるかどうかにかかっているのだろう。ところが欧州委副委員長が原油取引をドル建てから通貨バスケット制度に移行させるべきとのニュースが流れている。この事からもアメリカのイラク戦争が上手くいっていない状況がうかがえます。
もしアメリカがイラクから撤退すればドルの基軸通貨体制は崩れてゆくだろう。ロシア中国はもとより中東の産油国もドルからユーロへの移行に拍車がかかるからだ。ここで一番注目されるのはサウジアラビアの動向ですが、石油の増産というアメリカの要求に従うだろうか。911テロ以来アメリカのサウジに対する目は厳しくなっている。
サウジもアルカイダによると思われるテロが頻発しており、サウジも以前のようなアメリカより一辺倒の政策は行いにくくなっています。アメリカのネオコンの計画ではサウジアラビアも民主化して大中東圏構想を描いていましたが、これはサウジの王室にとっては歓迎されない構想だ。アメリカにとってはサウジは王政国家であったほうが都合がいいと思うのですが、ネオコンの意図はよくわかりません。
アメリカもイラク統治の失敗を認めて国連の関与を強める方向ですが、国連などでもフランスや中国などの異論や反論でまとまりそうもない。その裏で見えるのはドルとユーロのせめぎあいだ。産油国側としてはアメリカの軍事力を横目で見ながらイラク戦争を見守っていますが、アメリカの軍事力の限界を見極めたらドルを見限ってユーロへ軸足を移すだろう。
アメリカにおける石油事情も国内産原油の産出量は1940年頃のレベルに落ちている。その不足分は輸入原油に頼っているわけですが、アメリカの巨額の貿易赤字は何も日本や中国からの輸入超過のみならず石油の輸入代金の増加が大きな割合を占めている。つまりアメリカの石油輸入代金を日本と中国が立て替えてやっているわけだ。
米英からのニュースソースばかり見ていると米英に都合のいいニュースが流され、米英に都合の悪いニュースは小さくしか扱われない。これもイラク戦争が思わしくないからでどうしても大本営発表的なニュースが増えてくる。アメリカのブッシュ大統領も神経症(ノイローゼ)にかかって自転車で転んだり、「アブグレイブ」の発音が出来ないなどの神経症的症状が出て来てしまった。
日本のテレビはこのようなニュースは流しても、ブッシュ大統領が神経症にかかったなどという分析は放送しない。しかし自転車で転んだりろれつが回らなくなる症状は明らかにノイローゼなのだ。