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JPモルガン バンクワンと合併
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20040526mh04.htm
米銀「3強」時代 進む二極化 「小口」争奪激化へ
【ニューヨーク=小山守生】米銀2位JPモルガン・チェースは25日午前(日本時間25日夜)、ニューヨーク市内で臨時株主総会を開き、同6位バンクワンとの合併を決議した。これにより、米銀行業界は、最大手シティ・グループと、新生JPモルガン、同3位バンク・オブ・アメリカがそれぞれ巨大な経営規模を武器に覇権を争い合う「3強(ビッグスリー)」と他の銀行との「二極化」時代を迎える。
規模の争い
米銀の総資産ランキング
今回のJPモルガンとバンクワンの合併に先立ち、バンク・オブ・アメリカは4月に同7位のフリート・ボストンと合併して経営規模を既に拡張済みだ。
一連の巨大合併を通じて形成される「3強」は、資産規模で同4位のワコビアに2倍以上の差を付けるほか、ビッグスリー合わせた総資産額が米銀上位50社全体の約半分を占めるなど、圧倒的な規模を誇る。
JPモルガンのウィリアム・ハリソン会長兼最高経営責任者は「規模の大きさは本当に重要だ。規模が大きければ、事業効率も良くなり、利益も増える」と強調する。規模拡大に伴うリストラなどを通じて、人件費や情報システムなどの運営・管理コストを削減できるほか、よりリスクの高い投融資案件を手がけられるようになる。新生JPモルガンも、人員削減などを通じ、年間当たり22億ドルの費用削減を図る計画だ。
1998年にトラベラーズグループとシティコープが合併して生まれた現シティが、保険やローン、投資信託など複数の商品を同一の預金者に売る「クロスセリング」で快進撃を続けていることも、2位以下の合併意欲をかりたてる背景となっている。
主戦場
3強の主戦場になるのは、利益率が高く、市場の拡大が著しい小口取引(リテール)分野だ。
JPモルガンは、新たに米中西部や南部に強いバンクワンの支店網を手に入れることで、支店数が現在の4倍の約2300に増える。これによって、リテールを強化し、これまで投資銀行業務に偏っていた収益構造を「よりバランスの取れた形」(ハリソン会長)に転換することを目指す。
3強の一角、バンク・オブ・アメリカも東海岸地区に強いフリート・ボストンとの合併で全米を網羅する営業網を得て、「米国内でのリテール重視」路線を鮮明にしているだけに、リテール分野を巡る米メガ・バンクによる争奪戦は一段と激しくなりそうだ。
さらなる再編も
シティは5月12日、米最大規模の住宅ローン会社PRMIを買収すると発表するなど、M&A(合併・買収)を通じてリテール事業基盤をさらに強化していく構えだ。
米銀関係者の間では、3強に対抗する狙いで「スーパー地銀同士の合併が活発化するだろう」(米アナリスト)との見方も強く、4位以下の「2番手グループ」の動向にも注目が集まっている。3強の誕生を受けて、米銀業界で再編機運が一段と高まる可能性がある。
(2004年5月26日 読売新聞)