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筆者:ウォールデン・ベロー
訳者:戸田清
解説:吾郷健二
出版社:明石書店
定価:2200円+税
原書:DEGLOBALIZATION;Ideas for a New World Economy
グローバリゼーションとはワシントンコンセンサスであり世銀、IMF、WTOのことだ。世界銀行でのアメリカの発言権(投票数の20%近く)。IMFではコンセンサス方式で決定。WTOも同じくグリーンルームの密室など。南北問題の元凶のようなシステム。
WTOでEU vs アメリカが内輪もめしている間に失敗、そして9.11というライン。IMFのアジア通貨危機への対応の仕方。アジア通貨基金(AMF)つぶし。それによる欧米のアジア圏への浸透。外国企業によるアジア(虎)の掌握。
アルゼンチンでは、銀行部門を外国資本に売却。ドル上昇、ペソ切り上げ。輸入品の洪水に関税障壁を高くすることはもってのほか。危険なほど拡大した貿易不均衡を埋めるために多額の借り入れを行い、対外債務は増大した。
国際金融制度諮問委員会の報告書で世界銀行、IMFともにグローバルな問題を解決できないとした。ではこの3機関をどうするか。
世界の資本移動規制やヘッジファンド規制、トービン税導入などとともに、IMFを経済協力開発機構(OECD)のような諮問・研究機関に改組する。世銀は融資機能をなくして、市民参加過程のある適切な地域機関に無償援助提供活動を移譲する。
WTOはグローバル企業の多国間的手段としての権力と司法権の強化を阻止し、コンセンサス方式でなく第三世界もきちんと発言していく。すなわちWTOとブレトンウッズ機構を1.解体するか 2.中立化するか 3.権限を大幅に縮小して他の機関と共存させ、監視される対象とする。
そして、それぞれの国は、多国籍企業に依存せず、国内市場を重視する。そこにしか脱グローバリゼーションはないとした。
(古畑昇)
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http://www.janjan.jp/book_review/0405/0404293768/1.php