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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu70.htm
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覇権国家米国が潰れる原因は、@日本が米国債を
買わなくなる。Aユーロが世界の基軸通貨になる事
2004年5月14日 金曜日
★覇権国家の行方5 ロシア政治経済ジャーナル No.260
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000012950
前号では、世界一の借金国米国が潰れる直接的理由として、
1、日本 が米国債を買わなくなる 2、ユーロが基軸通貨になる
の二つを挙げました。 実際に、この二つが起こることはあるのでしょうか?
▼日本は米国を支えつづける
まず、日本が米国債を買わなくなる可能性は? 日本政府はこれまで、
1、超金利政策を取り、意図的に米国に資金を流している。(資金は低 金利の国から高金利の国に流れる=儲かるから)
2、米国債を大量に購入している。(政府はその額を公表しない)
3、自国財政が火の車であるのに、月数兆円と言う為替介入を行い、 米ドルを救っている。
4、何の利益にもならないイラク復興に莫大な金を出している。(その金 は米国企業に流れる)等々、自国民を犠牲にして米国を救っています。
日本は米幕府の天領ですから、この状況は、米国が滅びるか、日本が 財政赤字で滅びるまで永遠に続くことになるでしょう。【日本は、稼いだ金を全部、暴力好きで金使いの荒い夫(米国)に貢ぐ、 あげまんの妻である】日本は長引く不況で、失業者が増え、残った人の給料も減り、労働時 間も延びている。しかし、そんな犠牲のおかげで、景気が回復してきています。
日本政府は、その金をまたどんどん米国に回していく。 つまり、今の状況はまだまだ続くということですね。 【日本は、最後の一円が米国に流れるまで米国を支えつづける、仏様 のような国である】 つまり、「日本が米国債を買わなくなり、米国が滅びる」という事態は、 しばらく起こらない。
▼ユーロは?
さて、もう一つの可能性は、ユーロが基軸通貨になること。 こっちの方は可能性が高いですね。 米国とEUを比較すると? ・国内総生産=共に10兆ドル以上でほぼ同じ。 ・国際収支、米国は万年マイナス、EUは多少プラス ・資本市場の規模 ドル債シェア45%、ユーロ債38%、ただしユーロ債の シェアは増加傾向 このように経済力で見ると、米国もEUもだいたい同じと言えるでしょう。
EUは、 ・米国は、独・仏を中心とする反米勢力(古い欧州)と、その他の国々を分断することに必死 ・新しく加盟した10ヶ国は、発展途上国 ・EU憲法・EU大統領を作るプロセスにある等々、移行期の問題を抱えています。
しかし、米国は ・国際法を無視してイラクを攻めた=世界の信用を失った ・イラクの石油利権を武力で奪った=フランス・ロシア・中国の信用を失った ・イラクの復興利権を独占した=戦争に賛成した国(例、スペイン・イタリア・ポーランド・韓国、その他多数)の信用を失った 等で、国際的信用は日に日に失われています。
米国か?EUか?と選択を迫られた場合、反米の、ロシア・中国・アラブ 諸国は文句なしに、EUを選択するでしょう。そうなると、EUはこれらの国を説得しながら、徐々に基軸通貨をドルか らユーロに転換していく。これでフィニッシュですね。
▼戦争は。。。
米国は現在、1、時流が敵(衰退期) 2、対外債務・財政赤字・貿易 赤字 3、ユーロの挑戦 という大きな問題を抱えている。これを何とかしなければいけないので戦争をするのです。 戦争をする理由は、
1、ブッシュの支持基盤の利益(=石油業界・軍産複合体・キリスト教 右派・イスラエル)
2、公共事業(=軍産複合体の利益・復興利権の独占) ももちろんですが、国家戦略的目標は、
3、覇権国家の地位を維持すること にあるのです。
その為に、「核もってます!」と宣言している北朝鮮は放っておいて、 原油埋蔵量世界2位のイラクを攻めた。 「フセインはアルカイダとつながっている!」「イラクは大量破壊兵器 を持っている!」と嘘をつき、大義名分なき戦争をする米国は、それ だけ追い詰められているということなのです。
しかし、歴史を見ると戦争は諸刃の剣。 人道的お話は抜きにして、戦争が国家の発展に寄与することも確か にあります。 例えば、日本は100年ほど前、日清・日露戦争により、世界5大国の 仲間入りをした。 ところが、「成熟期・衰退期の戦争は、その国の没落を速めるだけ」と いうのが真理。
例 1、スペインは1588年、英国に敗れ覇権国家の地位を明渡した
2、英国は第1次大戦により、経済NO1の地位を米国に奪われた
3、ロシアのロマノフ王朝は、日露戦争(1904年)・第1次大戦(1914年) により疲弊し、革命で崩壊した
4、清朝は、1914年の日清戦争後、欧米日に分割され、植民地化された 等々。
米国が現在行っている戦争も同じ。 米国政府は、世界最高の知能を結集して戦略を立てています。 しかし、時流に孔明が勝てなかったように、人智では変えられないこともあ る。 米国の戦争は、同国の没落を早める結果にしかならないのです。
▼その時米国は?
これらのプロセスはゆっくり進むのか、それとも米国が戦争を繰り返し、 疲弊し信用をなくし急速に進むのか、今の段階ではなんともいえませ ん。 しかし、決定事項であるとは言えるでしょう。 そうなった時、ドルは紙切れになり、米国内ではハイパーインフレが起 こり、同国はソ連と同じようなプロセスを体験することになる。
でも、ロシアは現在でも、大国ですね。 米国の地位は、覇権国家から一つの極まで落ちぶれますが、一つの極であることに変わりありません。 その時世界は多極主義になる。 あるいは、米国が失墜する前に大戦争を起こせば、第1次大戦後に国際連盟が作られ、2次大戦後に国際連合が作られたように、より強力 な国際機関が作られる可能性もある。
冗談のような話ですが、そんなことを考えている人たちが世界にはいる ということも、頭の片隅に入れておいてください。
◆為替市場介入35兆円−景気維持のための最後の手段−未来経済研究室
http://www.study-mirai.org/works/ojo0405.htm
為替レートの決定は市場に委ねるのが原則であるところから、日本の介入政策に対しては、国内外から批判も多い。しかし、この介入が行われなかった場合にどうなっていたかと考えると、そう安易に批判もできないように思える。というのは、アメリカの国際収支が、きわめて厳しい状況になっているためだ。
03年のアメリカ経済は、イラク戦争が一応の終息を見たことと、大規模な減税の効果で、年後半に一気に需要拡大のペースを加速させた。それにともなって貿易赤字も拡大し、商品・サービスを合わせた貿易赤字は通年で4900億ドルと、過去最高水準を記録した。ところが、貿易の赤字を埋めるべき資本取引においても、ヨーロッパ諸国からの投資が低迷を続けており、赤字を埋めるにはまったく足りない事態となっていた。不足額は2000億ドル、日本円で22兆円。03年の日本のドル買い介入額とほぼ一致する。アメリカの国際収支の不均衡は、結果的には、日本政府が市場介入でドルを買ってアメリカの国債に投資したことで埋め合わされる形になったわけだ。
もし仮に、日本の巨額介入がなければ、アメリカの国際収支は、アメリカの金利上昇を通じて、需要と輸入の縮小、ヨーロッパや日本の民間資金の流入という形でバランスする方向に動いただろうと想定できる。そうなると、その影響は日本やヨーロッパ、アジア諸国にも及び、世界経済は縮小均衡に向かう悪循環に落ち込んでいた可能性も否定できない。日本政府による累計35兆円のドル買い介入は、単に円高を食い止めて日本の景気を支えただけでなく、世界経済が悪循環に陥るのを防ぐ役割も果たしたのである。
(私のコメント)
平成15年度の政府日銀のドル買い介入は35兆円もの巨額に達しました。それに対する政府日銀の説明責任がなされないのはなぜなのだろう。4月から政府日銀のドル買い介入がぴたりと止んだ後も円は高くなるどころか今日は114円台と円は一ヶ月の間に10円も安くなっています。
この事は日本政府が為替介入による効果に疑問があるのみならず、他の要素で為替相場が動いていることを証明するものだ。アメリカ経済はバブルの崩壊を防ぐために利下げから大減税やイラク戦争による景気刺激策と、ありとあらゆる景気対策をとっている。11月の大統領選挙まではアメリカはどんなことでもやるだろう。
アメリカが長年巨額の貿易赤字を出しながらも経済が破綻しなかったのは、アメリカのドルが世界の基軸通貨であり、ヨーロッパやアジアの貿易黒字国からの資本の還流があったからだ。特に日本からの資金還流が大きな割合を占めている。どんな赤字企業でも銀行が支えてくれればその企業は潰れずに済む。日本が銀行でアメリカが赤字企業と言うことになる。
ちょうど日本とアメリカの関係は徳川時代の幕藩体制のようなもので、日本という外様大名は参勤交代で巨額の支出を強制され、生かさず殺さず状態で置かれているようなもので、領民からの不満に関わらず大名はひたすら幕府に忠誠を尽くすことを要求されている。外国からの攻撃は幕府が責任を持つ事になっているのだから、鉄砲などの武器は制限された。
ところが徳川幕府はアメリカからのたった4隻の軍艦が来ただけで腰を抜かしてしまうほどの弱体ぶりで、これを見た薩摩や長州は倒幕に立ち上がった。アメリカも同じく大した武器を持たないベトコンに苦戦して、国力の限界を見せましたが、イラクでも13万の軍隊を送って支配しようとしてますが、抵抗は強くなるばかりで統治に失敗をしている。
さらにヨーロッパの巨大市場の誕生はアメリカにとっては逆風であり、EUのユーロの登場はアメリカのドルの地位を脅かすもので、ロシアや中国や中東やアフリカなどヨーロッパとつながりの深いところはユーロへと基軸通貨を切り替えていくだろう。中南米やアジアやオーストラリアなどもアメリカ以上に大きなEU市場を無視するわけに行かないから、ある程度はドルからユーロへ切り替えるだろう。
問題なのは世界第二位の経済大国の日本ですが、ドル一辺倒なのは納得がいかない。日本にしてもユーロ経済圏と関係を深めていかなければならないのですから、手持ち外貨をドルからユーロにある程度変えておくべきだろう。産油国にしたってユーロでなければ石油を売らないとされたら日本もユーロを持たざるを得なくなる。
歴史を振り返ってみると日本は意外な役割を果たしていることに気が付く。日本は明治維新以来、まず清帝国と戦争をして勝って清帝国を滅ぼした。次にロシア帝国と戦争をして勝ってロシア帝国を滅ぼした。第二次世界大戦では英国と戦争をしてアジアから英国を追い出して大英帝国はただの英国となった。日本は一世紀足らずの間に三つの帝国を滅ぼした。
残るアメリカ帝国に印籠を渡すのはまたしても日本なのだろうか。アメリカは軍事力では圧倒的な力を持っていますが、経済力では巨額の双子の赤字を抱えて、ドルが世界の基軸通貨でなければアメリカはアルゼンチンのような状態になっていただろう。いかに強大な軍事力でも他国を支配して言うことを聞かせるのは困難だ。
日本だってアメリカの軍隊に出て行ってもらって自主独立しようと思えば出切るはずですが、日本の政治家や官僚はアメリカの力を借りて日本を支配しているから、安保や憲法を変えたくない。しかしアメリカがイラクで躓いて没落したらどうなるのかを政治家達は考えるべきだろう。それとも日本の支配階層はアメリカと心中するつもりなのだろうか。