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中国で水不足が深刻な問題となっている。急速な経済発展や都市部住民の増加に伴い水の需要が拡大する一方、水質汚染や干ばつ、またインフラ設備の老朽化といった問題により供給が低迷。不足している水は都市部だけで合わせて60億立方メートルを超えるとされており、昨年から顕在化している電力不足問題に続く新たなチャイナリスクとなる可能性が高まっている。
2002年の中国全体での水使用量は5,497億2,800万立方メートル。日本の水使用量が870億立方メートル(2000年)であることを考慮すると、日本の約6倍の規模となる。中国の水使用料のうち、工業用水は1,142億3,600万立方メートル、生活用水は618億7,400万立方メートルに達し、97年と比べそれぞれ21億2,000万立方メートル、93億5,900万立方メートル増加している。しかし、ここ数年、北部を中心に干ばつが続いたこと、また主要河川の汚染が深刻化したことで、使用可能な水資源は逆に減少傾向にある。加えて都市部人口の増加により利用量が急増。都市部の人口増加率が15%に達しているのに対し、生活用水の増加率は12.4%に留まっており、供給が追いつかない状況となっている。中でも華北地区の水不足は深刻で、首都・北京の1人当たりの平均水資源量は300立方メートル以下と、全国の8分の1、世界平均の30分の1まで落ち込んでいる。
各地では汚水処理費制度の導入や水の値上げが進んでおり、現在は全国325都市で汚水処理費の徴収が行われているが、徴収した費用は主に汚水処理企業や財政の赤字補てんに回されているのが現状で、根本的な水資源不足の解決には結びついていない。
■老朽化で100億立方メートル漏水
さらに最近になって問題となっているのが、上水道施設の老朽化と破損だ。建設部が408都市の上水道施設に対して行った調査によると、上水道で供給されている水のうち21.5%が水道管の破損などが原因で外部に漏れ出しており、全国で年間100億立方メートルあまりが失われていることが判明した。同部は各都市に対し、05年末までに上水道の再点検と破損箇所の修理を終了するよう指示を出している。
水利部水資源司の呉季松司長は「水不足が工業総生産額に与える損害は、すでに年2,000億元に達している」としたうえで「このまま水不足が続けば、都市部の経済発展に影をおとすことは必至」と述べている。(NNA)