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年金480兆財源不足
2100年度まで 厚労省が試算公表
厚生労働省は22日、2100年度までの年金財政の財源と給付の状況を示した「貸借対照表(バランスシート)」の試算を公表した。厚生年金では、過去に納められた保険料に対応して、これから必要となる給付額740兆円のうち、430兆円の財源が確保できていないことが明らかになった。国民年金でも同様に50兆円が不足し、合計480兆円の“債務超過”になっている。現行年金制度では、不足分は今後の保険料負担によって賄われるため、大幅な保険料率の引き上げが必要となる。政府の年金改革関連法案には保険料率引き上げが盛り込まれている。
試算は、民主党の衆院厚生労働委員会理事からの資料提出要求を受け、厚労省が同党に提出した。
厚労省は、「現在の年金制度は、現役世代の保険料で、そのときの高齢者の年金給付を賄っている制度。債務を論じること自体が無意味だ」と試算の公表に難色を示してきた。しかし、仮に現行の年金制度の枠組みを根本から変更する場合には、過去の債務をどう解消するかが論点となるため、民主党などが提出を求めていた。
試算は、厚生年金と国民年金それぞれについて、2005―2100年度の年金財源と給付の総額を示したもので、運用利回り3・2%で現在の価値に換算している。
それによると、厚生年金は2100年度までの給付総額は1710兆円。このうち、過去に納められた保険料に対応した給付額として740兆円の財源が必要で、2005年度以降に納められる保険料に対応した給付額は970兆円となる。
一方の財源は、保険料収入として1200兆円、積立金の運用収入など160兆円、基礎年金の国庫負担分340兆円が確保される。
これまで政府は、高い年金給付水準を約束する一方で、それに見合った保険料を求めてこなかったため、過去に納付された分の給付の財源が不足する“債務超過”が生じている。今回の試算では過去分の給付額740兆円のうち、国庫負担分と運用収入の合計310兆円を差し引いた430兆円の財源の手当てが付いていない計算だ。
民主党は、こうした過去債務償却の財源に年金目的消費税を充てるとしているが、「広く薄く負担する消費税を、厚生年金の過去債務にも充てるのは不公平だ」との意見もある。
(2004年4月23日 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20040423mh08.htm