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東京ゼネラル、「29億円信託」と通帳偽造
商品先物取引大手「東京ゼネラル」(本社・福岡市)が、顧客からの預かり資産約29億円を信託したように銀行の通帳明細を偽造し、破たんした場合に顧客に代位弁済してくれる社団法人「商品取引受託債務補償基金協会」(東京都中央区)に、この偽造明細を提出していたことが14日、関係者の話で分かった。
同協会は同日午後の理事会で、有印私文書偽造容疑などでの告訴も含め、同社幹部の責任追及を検討する。
東京ゼネラルは1999年10月、公的弁済機関の補償基金協会との間で、破たんなどで顧客に資産を返済できなくなった場合、同協会が代わって弁済するという契約を締結。顧客資産を信託するための口座を開設し、信託額が変更されるたびに、通帳のコピーを添えて同協会に届け出ることになっていた。
関係者によると、同社は当初、顧客資産を信託口座に預け入れていたが、2000年5月から怠るようになった。同社はこの事実を隠すため、ウソの信託額を記入した通帳明細のコピーを、同協会に提出していた。
こうした偽装は2002年8月までに計16回繰り返され、ウソの信託額は29億1000万円に上った。
銀行に問い合わせて偽装工作の事実を知った同協会は昨年8月、同社に「契約を解除する」と通告。これに対し、同社は偽装を認め、「会社の資産を売却して預け入れる」と回答して約7億円を信託したが、まだ約22億円が滞ったままだ。
(2004/4/14/14:51 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20040414i308.htm