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世界最大の半導体メーカー、インテル(米国)が、同社製以外のCPU(中央演算処理装置)を搭載させないよう日本のパソコンメーカーに求めていたとして、公正取引委員会は8日午前、独占禁止法違反(不公正な取引方法)の疑いで立ち入り検査に着手した。公取委は2月、インテルと並ぶIT(情報技術)業界の巨大企業、マイクロソフト社に対しても、OS(基本ソフト)の「ウィンドウズXP」で国内メーカーに不利な使用契約を結ばせた疑いで立ち入り検査している。
立ち入り検査を受けているのは、同社日本法人「インテル株式会社」の東京本社(東京都千代田区)と、つくば本社(茨城県つくば市)。公取委は裏付けのため、東芝や日本電気、日立製作所など国内主要メーカーへの聞き取り調査も始めた。
CPUは基本的な演算処理を行うコンピューターの心臓部。関係者によると、インテルは自社製CPUを使用させるため国産パソコンメーカーにリベートを支払い、メーカーが生産するパソコンのうち他社製品を使う比率を一定以下に抑えるよう求めていたという。
市場調査会社「IDC Japan」(東京都)によると、インテル製CPUを使用している国産パソコンは03年6〜12月の全出荷台数の約85%に達する。圧倒的シェアのインテルがこうした営業を行うのは「競合他社の成長を妨害する意図があった可能性がある」として、公取委は立ち入り検査に踏み切ったとみられる。
インテルは68年設立。CPU「ペンティアム」が広く普及し、調査会社ガートナージャパン(東京都)が3月末に発表した半導体メーカー売上高ランキングで、03年の売上高は270億ドル(約3兆1420億円)と12年連続の世界一。OSにウィンドウズを、CPUにインテルを用いたパソコンを「Wintel」と呼ぶこともある。【神戸金史】
インテル株式会社の話 立ち入り検査を受けているのは事実だが、詳細が分からずコメントできない。
[4月8日14時3分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040408-00001066-mai-soci