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「日本最大」ゴールドマンサックス“本当の評判”
ゴルフ場ビジネス参入から2年、約110コースを傘下
米証券大手ゴールドマン・サックス(GS)が先月、日本最大のゴルフ場経営会社になったことは意外と知られていない。参入から、わずか2年余りで実に約110コースを傘下に収めたのだ。斬新な経営手法で低迷する日本のゴルフ場経営に新風を吹き込む一方、“ハゲタカ”批判もある。果たして、その実態は−。
ゴルフ業界の存在感が大きくなるばかりのGSだが、勢力図が塗り替えられる寸前だった。
舞台は昨年2月に破綻した日本ゴルフ振興。「霞ケ浦カントリークラブ」など28コースを有する大手だが、当初のスポンサー候補は米投資会社ローンスター。
すんなり決まっていれば、ローンスター傘下のゴルフ場は80コース近くと、GSに並ぶところだったが、管財人との交渉がもつれ、スポンサーの座は先月、GSに転がり込んだ。
平成13年末に日東興業グループを買収し、日本のゴルフ場経営に乗り出したGSは14年に破綻したスポーツ振興(26コース)、15年に破綻した緑営(19コース)などのスポンサーに名乗りを上げた。このうち再生へ動き出した旧日東興業系を中心に「アコーディア・ゴルフ」という新会社が33コースを運営する。
そもそも、外資が目立ってゴルフ場経営に乗り出したのは別項(下記)の通り破綻が相次いでいるためだが、その狙いは「買収に乗り出す国内企業もあるが、資金力で圧倒的に勝るのが外資系。買収したゴルフ場を立て直し、第3者への売却や株式上場などで利益を上げる目的がある。新生銀行で、ぼろ儲けしたリップルウッドと同じ構図です」(アナリスト)。
買収後の戦略はユニークで、GSは「カジュアルで楽しいゴルフ」を打ち出し、ビジター対策を重視。典型的な例が、ポイントカードの導入だ。家電量販店と同様に全国のコースで共通で、割引や予約に利用できる。さらに、グッズ販売の強化などサービスも徹底。
業界関係者も「一般のビジターにとってはプレー代が安くなって気軽にゴルフを楽しめるようになった」と評価する。
昨年7月から年末までに入場者数が25%増、売上高は11%増、ポイントカード発行は32万枚を突破したという。初年度の売り上げ200億円、年間入場者数150万人という目標達成へ順調なすべり出しとなった。
客を奪われた既存のゴルフ場だが、「GSと同じようにやる体力はない。『破綻させて身ぎれいになったからできる』とやっかみもある」(前出の関係者)。
一方、メンバーにとっても「コースが混んでプレー時間が長くなる。初心者が増え、予約が取りにくくなったとの不満も聞かれる」(同)。
ゴルフ評論家の田野辺薫氏は「利益の追求を目的とする投資会社と、雰囲気や価値観を共有し、利益を目的としないメンバーシップの思想は相いれない。メンバーは年会費を引き上げられ、負担が大きくなるうえ、権限は狭くなっている」と分析する。
ゴルフ場買収で“種まき”を進め、ゴルフ場を証券化し、投資家に販売を行うGS。5年後には傘下ゴルフ場の株式上場と“収穫”の青写真を描くが、「GSが買ったコースには良いところも悪いところも一緒になっている。交通の便が悪く、採算が取れないコースは切り捨てられる可能性もある」(田野辺氏)。
業界全体が開発時の巨額債務や預託金返還問題で沈滞する中、GSは新たなゴルフ文化を根付かせることができるのか。真価が問われるのはこれからだ。
【急増する破綻ゴルフ場の背景】帝国データバンクによると、平成15年のゴルフ場倒産は90件、負債総額は2兆230億円と、過去最悪だった14年(109件、2兆1954億円)からは改善したものの、依然高い水準にある。
バブル期に開業し、預託金の償還期限を迎えたゴルフ場の倒産が過半数を占めるが、プレー費下落によるゴルフ場本体の業績悪化も背景にあるようだ。
「再建型倒産」が8割を超すのも特徴だ。法的整理で預託金など債務の大半がカットされれば、少ない投資で大きな収益が期待できるわけだ。
ZAKZAK 2004/03/27