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【ロンドン福本容子】経済の高成長に伴う中国の石油需要が予想以上の高い伸びを示し、原油価格高騰の主要因になっている。国際エネルギー機関(IEA)は11日に、今年の世界石油需要を上方修正したが、主に中国と中国経済の成長の影響が波及している近隣途上国の需要増を受けたものだ。石油輸出国機構(OPEC)は先月、季節要因による需要の緩みを予想し、先手を打つ形で減産を決めたが、高価格が続く中、実際の減産幅は公約の3分の1以下にとどまりそうだ。
IEAは3月の石油月報で、今年の世界全体の需要増加分を22万バレル上方修正し、日量165万バレルとした。中国を23万バレル上方修正し58万バレルに引き上げた結果、先進国や旧ソ連諸国の下方修正分と相殺しても全体を押し上げる結果となった。
月報は「過熱懸念があったにもかかわらず、中国経済に減速の兆しはなく石油製品需要の伸びに供給が追いつかない状態」と指摘。中でも電力需要の高い増加で、停電回避目的の自家発電用燃料が伸びているほか、乗用車保有増に伴う自動車用ガソリン需要やジェット燃料、石油化学工業向けの需要も高い増加を続けている。
原油の高価格維持を目指すOPECは先月の臨時総会で、北半球で暖房用需要が抜け落ちる4〜6月期のだぶつきを見越し、実質計250万バレルの減産を決めた。しかし、中国を中心とした経済成長に伴う需要増の誤算があり原油価格はイラク戦争後最高値水準にある。
中国は昨年、石油消費量で日本を抜き、米国に次ぐ世界第2位に浮上したが、高度成長中の中国が世界のエネルギー需要に対する比重を増すことは、石油価格の乱高下を招く不安定さをはらんでいるともいえそうだ。
[毎日新聞3月13日] ( 2004-03-13-18:11 )
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20040314k0000m020012000c.html