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※ビステオン
2000年6月にフォードから、スピンオフした世界第二位の自動車部品メーカー。
取り扱い製品は、コンプレッサーやコクピット・計装パネル、シート、ライト伝導部品やシャーシなど。また、フォード社用のガラス製品や商業ビル用ガラスなども製造。
売上高の80%をフォードに依存するが、他社向け売り上げ比率を2003年までに25%に引き上げることをめざす。
2002年 売上高1兆9000億円
http://www.visteon.com/
世界第一は、GMからスピオンフしたデルファイ。
http://www.delphi.com/
売上高 2兆8000億円
国際的な供給力条件
欧米メーカーに集中
(3)
世界規模の購買戦略を展開するフォード本社のロビーに立つ川上さん(米ミシガン州ディアボーン市)
◇テレビ会議で選定
毎週木曜日の午前五時半。米フォード本社でドイツの欧州フォード、マツダ本社と結んだ日米欧のテレビ会議が始まる。欧州は昼間、日本では夕方だ。各地の購買担当の部長クラス五十人が、共同開発しているモデルを対象に、部品メーカーを選定する調整の場である。
その会議に米国側から参加するのが、アシスタント・バイヤー・ディレクターの川上浩三さん(51)。部品調達で連携を図るため、今年三月、マツダの購買本部から初めて出向してきた。
「フォードの基本は、まとめ買い。同じ発注先にたくさん発注し、全体で単価を安く済ませようというスタンスだ」。川上さんは、世界規模の購買戦略を身を持って実感している。
◇開発も品質管理も
現在、マツダとフォードが欧州で共同開発している車は、欧州生産がメーンということもあり、検討している調達先は欧米の大手部品メーカーが中心。「開発も品質管理もすべて、部品メーカーにやってもらう。それができないと、一次としては認められない。広島の部品メーカーが、一次で参入する余地はほとんどない」と明かす。
購買ディレクターのマイク・オスリバンさんは「八ブランドすべてに、部品を供給できるかが重要になる」と、国際的な供給能力を条件に挙げる。広島の部品メーカーについては「調達先として検討を始めたばかり。品質、技術、コストで満足できるかどうか、われわれの評価基準で選んでいく」と言い切る。
川上さんは、開発スピードの早さなど日本の部品メーカーの良さをアピールするが、欧米中心の発注の流れは変わりそうにない。「このままでは、広島は欧米に仕事を奪われかねない」との危機感を抱く。
フォードは、米国やドイツ、スペイン、メキシコなど世界に生産拠点を持つ。最近は、マツダやボルボなどグループ企業との共同開発で部品共通化を進めており、世界各地の工場に供給できる一次メーカーに発注先を絞る戦略を加速させている。
さらに社内部門から今年六月、分離独立させた部品メーカー、ビステオン(ミシガン州ディアボーン市)を通じても、部品の世界展開を進める。
◇本拠地広島へ攻勢
フォード本社の近くにあるビステオン本社。マツダやボルボなど、グループ企業からの部品受注を担当する、デービッド・ダスター副社長は「部品メーカーの再編は、世界の常識」ときっぱり。「わが社には世界への供給能力と、設計開発を請け負う強みがある。地元企業と協力し、マツダビジネスを成功させたい」と、共同開発が増えるマツダの本拠地である広島へ本格攻勢をかける構えだ。
ビステオンは昨年九月、マツダの子会社で電子部品製造のナルデック(広島県府中町)を買収。さらに、地元数社と提携交渉に入っている。
部品メーカーにとっては、マツダが計画する欧州生産で、国内の生産量の減少が見込まれるうえ、共通化で海外の大手部品メーカーとの競合が本格化する。
日々、世界の動きを肌で感じている川上さんは「世界に通用する開発力を磨くか、二次メーカーとして製造技術を高め、大手海外メーカーと提携して受注を増やすか、部品メーカーの道は二つに一つ。中途半端が一番いけない」と強調する。