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週刊フライデー 12/10号
http://books.bitway.ne.jp/kodansha/friday/scoopengine/index.html
「追及第３弾」政府は国民の「食」を守る気があるのか!?
『ＢＳＥ牛肉』米国産の次は中国産「牛タン」が危ない
ヨーロッパではＢＳＥ(牛海綿状脳症)の「特定危険部位」(ＳＲＭ)とされている危険な牛肉パーツが、日本に大量に輸入されている──。
本誌は前号(12月３日号)までに、日本政府がＢＳＥ汚染の危険がある牛肉を大量輸入し、その事実を説明もせずに国民に食べさせていることを報じた。
民主党・山田正彦代議士らの指摘によれば、「メキシコ産」といいつつ実は「米国産」である疑いが強い牛肉が、今年の夏以降、数百ｔレベルで日本に流入している。しかもその中には、国際獣疫事務局(ＯＩＥ)が「危険」と指定する、「大腸・小腸」が計約280ｔも含まれていた。
「米国では10月に、ＢＳＥを引き起こす異常プリオンが原因とされている『ヤコブ病』により、同じ郡内で短期間に５人も死者が出ました。ヤコブ病の発病率はおよそ100万人に１人といわれますが、このニューヨーク州アルスター郡では、わずか18万人足らずの郡内で、同時期に５人も患者が出たのです」(ＢＳＥ問題に詳しいジャーナリスト・椎名玲氏)
ＢＳＥの原因は牛に肉骨粉や血液飼料などを餌として与えているからだとされるが、米国ではいまだに“野放し”に近い状態だという。
ところが今回、本誌はさらに戦慄すべき情報を入手した。日本人の好物のひとつである「牛の舌」、つまり「牛タン」が、これまで政府が説明している情報とはウラハラに、かなり危険であるというのだ。
「牛の舌の奥にある『扁桃』部分は、ＢＳＥの特定危険部位です。舌をカットする場合、この扁桃部分は取り除かれるという理由で、牛タンは安全だと説明されていました。ところが、実際は大量処理の場合、この扁桃部分も一緒にカットされ、その分泌液がタンの部分に飛散してしまう恐れが大きい」(前出・椎名氏)
牛タンは全体で、長さが50cmほどあるという。このうち、肉質が軟らかく高級品とされるのは、根元の部分、危険な扁桃部分により近い肉のことを指す。つまり、タンは「上」「特上」といった、“高い肉”ほどＢＳＥ危険度が高い。
しかも、最新の研究では、扁桃部分が付着しているという理由だけでなく、牛の舌そのものに異常プリオンが蓄積されている可能性も指摘されている。これは英国の病理学者による研究結果だ。つまり「上タン塩が危ないなら、フツウのタン塩を食べればいい」かといえば、そうともいい切れなくなっているのだ。
不安は、さらにある。もともと日本は米国から毎年、2200万頭分の牛タンを輸入していたが、米国産牛肉の輸入停止に伴い、タンを含む極度の牛肉不足に陥った。日本ではその分を豪州産などで補ってきたが、とうてい足りず、代わりに輸入が急増したのが「中国産」である。
しかし前出の椎名氏は、「中国産の牛肉は米国並みに不安が大きい」と語る。
「中国は米国以上に国内の検査・管理体制が不安定で、『口蹄疫』に罹患した牛など、安全とはいい切れない牛肉がどんどん日本に輸入されている恐れが強い」
口蹄疫とは、牛や豚、羊などの家畜が罹る伝染病で、'90年代後半からアジア各国で猛威を振るい、台湾では家畜豚の３分の１が死亡するという事態に陥った。中国はこの伝染病の発生国として指定されており、ロシアなどは、中国からの動物製品輸入を最初から全面禁止している。
ところが日本政府は「農林水産省が指定した施設で加熱処理すれば輸入可能」という例外措置を設け、中国産牛肉の輸入量を急拡大させているのだ('03年の年間約4700ｔから、'04年は年間約１万ｔになる見込み)。
「中国では、そもそもＢＳＥの検査すら行われていないため、安全かそうでないかまったくわからない。ＥＵは輸入を全面禁止しています。不可解なのは、中国産牛肉は固くて日本人の口には合わないうえ、もともと輸出余力があると思えないこと。“中国産”といいつつ、実は“米国産”だという『産地偽装』の疑いも残る」(民主党・山田正彦代議士)
中国産の牛タンは、主にサラミ、ソーセージ用として日本に輸入されることになっている。しかし、「加熱処理」というルールに反して中国から生肉密輸の疑惑も絶えず、末端の市場では牛肉がどのように流通しているか詳細が不明だ。
農水省、厚生労働省といった日本の政府当局に国民の生命を守る気などまったくないことが明白な以上、自分の身は自分で守るしかない。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。