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http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20040805k0000e030044000c.html
【ワシントン河野俊史】米農務省は4日、BSE(牛海綿状脳症)の検査について、一度の予備検査で陽性反応が出ただけでは、その内容を一般に公表しない方針を明らかにした。新しい基準では、さらに2度の予備検査を実施し、いずれも陽性だった場合に限って公表し、アイオワ州エームズの連邦政府の研究施設で確認検査を行うとしている。風評被害を懸念する食肉業界は方針変更を歓迎する一方、消費者団体は反発している。
公表基準の変更は、6月末に予備検査でBSE感染の疑いが指摘された牛2頭が、その後の確認検査でいずれも「シロ」と判定されたことを受けた措置。同省は最初の予備検査で陽性反応が出た時点で事実を公表していたが、食肉業界や畜産農家からは畜牛の値下がりなどをめぐって不満の声が上がっていた。
新たな基準では、予備検査は三つのサンプルで実施し、いずれも陽性だった場合に初めて確認検査に移る。公表もこの時点としている。
業界団体の全米畜産牛肉協会はさっそく支持を表明。しかし、公表の遅れを懸念する「公共の利益のための科学センター」などの団体は食品の安全性確保が後手に回ることを心配している。
毎日新聞 2004年8月5日 11時47分