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Sasayama's Weblog http://www.sasayama.or.jp/wordpress/index.php?p=19 より転載
もちろん、大統領選挙目当ての農業政策ビジョンという限定句付きではあっても、今回、米大統領候補ケリー陣営から発表された「アメリカ家族農業を守るために戦う時がきた。ルーラル・アメリカを強くするための、設計図を構築しよう。」とのプランは、日本にいる私たちをも奮い立たす何者かがあった。
それは、常套句に満ちた日本の農政プランに、飽き飽きしてきているためであるのかも知れない。
これらのブランは、ケリー自身の次のような言葉から始まっている。
「われわれは、アメリカの家族農業のために戦う時を迎えた。
大統領として、私は、ルーラル・アメリカの声となるであろう。
それは、21世紀に農業が強力な競争性を備えるために戦うことでもある。
農場経営者や牧場経営者たち、全ての生産者が、公平な活動分野をそなえることによって、有利に競争できるようにし、そして、パッカー業者による家畜の保有というような、不公平で反競争的なものに対して、攻撃をすることが出来るような、包括的ブランを、私は有している。
ブッシュ政権の政策は、アメリカの小農を痛めつけてきた。
ブッシュ政権の下で、エネルギー価格は、上昇を続け、農場経営者への負担は、2000年に比べ、十二億ドルも、多くなってしまった。
農産物貿易の抜け穴をふさぐことに失敗したブッシュ政権は、九万二千のアメリカの酪農業者たちを脅かしている。
ブッシュは、さらに、農場経営者や牧場経営者が、彼らの地で実践しようとしている環境保全事業プログラム予算の大幅カットをももくろんでいる。
ブッシュ政権は、これらを行うことこそが、最善の道であるといっている。
彼らは、これが、彼らの行いうるベストであるといい、彼らは、われわれを、悲観主義者であるとさえいっている。
あえて、私は言いたい。
ブッシュ政権の言うもっとも悲観的なこととは、アメリカがうまくいっていないということである。
われわれは、アメリカに最良の家族農業を有している。
しかし、われわれは、それら家族農業が、グローバルマーケットで競争しうる平等なチャンスを否定しているのである。
われわれは、もっとうまくやって見せるし、その意欲がある。」
このように、グローバル経済に翻弄されがちなアメリカの家族農業に原点を置いた農政を復活させるという、小農主義農政を展開しているのが、ケリー陣営の農政プランの特徴である。
同時に、ケリーの農政プランで特徴なのは、CSA農業など、農民自身が、ダイレクトに消費者に直結しうるスキームを用意していることである。
BSE対策についても、検査体制の充実や、原産国表示制度の導入にも、ブッシュ政権よりも、前向きな構えを見せている。
さらには、EUの共通農業政策にもあい似た環境保全プログラムをも、農政に取り入れていることである。
その他、地方のもつ自然エネルギーの活用や、農村資源の活用などについても、いくつかのプランを提示している。
以下に、ケリー農政プランの要点を示すが、これらの価値転換は、日本の農政プランの今後についても、示唆を得るものが多いように感じる。
すなわち、グローバルマーケットの支配に、風前のともし火と化している、日本の家族農業の再興こそ、真のルーラル日本の地力ある地域経済の復権につながるという考え方である。