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がん治療を受けた女性の皮膚の下に、あらかじめ凍結保存しておいた本人の卵巣の組織を「移植」し、そこから健康な卵子を取り出して妊娠直前の胚(はい)(受精卵)に成熟させることに、米コーネル大のチームが世界で初めて成功した。抗がん剤や放射線治療の副作用で不妊になったがん患者に出産の道を開く新手法として注目される。英医学誌ランセットの最新号に掲載された。
同大研究チームの竹内巧・助教授(産婦人科学)によると、この女性は30歳で乳がんと診断され、大量の抗がん剤を投与する化学療法を受けた。治療前に、卵子の元である卵胞を含む組織を卵巣から取り出し、凍結保存した。
がん治療が終了した6年後、本人の同意を得て、保存しておいた卵巣の組織を腹部の皮膚の下に埋めた。3カ月後に女性ホルモンが発現し、卵巣の働きをしていることが確かめられた。排卵誘発剤を投与し、8個の卵子を採取できた。
夫の精子と体外受精させたところ、受精卵の1個が4細胞に分裂するまで成熟した。その段階で女性の子宮に戻したが、妊娠はしなかった。
日本では、日本産科婦人科学会が卵子の凍結保存を条件付きで認めているが、凍結技術の向上が課題だ。卵巣組織は卵子より凍結・解凍が容易で、劣化の心配も少ないという。竹内助教授は「子どもを産む可能性を温存できるので、技術が確立すれば、がん患者の生活の質を保つ選択肢が増える」と話している。【元村有希子】
[毎日新聞3月17日] ( 2004-03-17-15:02 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20040317k0000e040073000c.html