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http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/science/news/20050113k0000e020077000c.html
経済産業省は13日、原子力発電所など核関連施設へのテロ対策として、内部関係者による情報漏えい、破壊活動を防ぐため、関連する従業員の借金状況やアルコール・薬物依存性の調査、犯歴情報チェックなどの個人情報の管理を国の核物質防護対策に盛り込むことを検討していることを明らかにした。個人情報の管理は01年の米同時多発テロ以降、米国などでテロ対策の一環として重視されており、国際的に足並みをそろえる狙いがある。しかし、「プライバシー侵害につながる」との批判が避けられないことから、「慎重に結論を出す」としている。
同省は総合資源エネルギー調査会(経済産業相の諮問機関)の原子力防災小委員会に昨年8月に設置した「危機管理ワーキンググループ」(主査・廣井脩東大教授)で論議を始める。同ワーキンググループでは、核関連施設に対する個人情報の管理のほか、▽多重施錠や監視装置設置などの「物的防護」▽入構や持ち込み品検査などの「出入り管理」ーーの在り方も協議する。
個人情報の管理については、プライバシー問題に詳しい堀部政男・中大教授からヒアリングするなど、従業員の個人情報の入手の是非や必要性、有効性について幅広い意見を聴く方針。民間企業従業員の個人情報管理のあり方に国が関与することへの疑問や、原子力施設だけでなく、空港、港湾など重要施設を対象にした政府全体のテロ対策の一環として扱うべきだとの意見が専門家から出ていることにも考慮して、論議を進める。
同省によると、米仏両国は、従業員の借金状況やアルコール、薬物依存についての調査を、核物質防護対策として積極的に導入する立場を取っている。国際原子力機関(IAEA)の専門家会合でも、米、仏などから必要性を指摘する声が出ている。しかし、個人情報管理についてのIAEAの具体的な指針はできておらず、従業員の借金状況の調査を実施している英国もアルコール、薬物依存は対象外とするなど、国によって対応は分かれている。
同省の原子力安全・保安院は「協力、下請け会社員を含む施設への常時出入者をチェックする体制の信頼性を強化するのが今回の検討の目的。だが、プライバシー侵害につながりかねない問題なので、導入しなければならないという前提を置かず、海外の現状を調査したり、専門家の意見を聴いて、結論を出したい」としている。【塚田健太、足立旬子】
毎日新聞 2005年1月13日 15時00分