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【ブリュッセル福原直樹】英国核燃料会社(BNFL)が運営する原子力施設の屋外貯蔵プールで使用済み核燃料を覆う合金が腐食、内部のウランやプルトニウムが一部溶け出したまま約30年間放置されていることが11日、欧州連合(EU)高官の証言で分かった。溶け出した放射性物質はプールの底に沈殿し、プールの水も放射能を帯びている。同施設についてはEUが9月、「安全情報が得られない」として、英国を欧州司法裁判所に提訴していた。
使用済み核燃料が溶け出したのは同社のセラフィールド事業所(英国中西部)の施設「B30」。
BNFLは、60年ごろから使用済み核燃料を施設内の屋外貯蔵プールに一時貯蔵、敷地内の工場で再処理し、核兵器や核燃料に使うプルトニウムを抽出していた。
ところが、74年に再処理工場が長期間稼働を停止したため、核燃料が長くプールに停滞。燃料を覆うマグネシウムとアルミの合金の表面が腐食した。このためウランやプルトニウムを含む内部の燃料が溶け出し、底部に沈殿した。水は濁り、放射能値も高まった。
その後、これらが障害となり再処理作業が遅れ続け、核物質の沈殿も続いたという。
BNFLは沈殿量を明かしていないが、プールには92年まで核燃料が搬送されていた。関係者によると現在、プールの水はかなり濁り、付近での作業は一定時間内に制限されている。BNFLは「環境への影響や、安全性には全く問題はない」としている。
BNFLはプールなど同施設の解体を検討中だが、関係者は「10年以上の期間と、膨大な経費が必要だ」と話している。
同施設を巡っては、EUが昨年以来▽放射性廃棄物の全体量▽安全確保のための計画▽査察官の立ち入り調査−−などを要求。だが英国は満足な回答をせず、EUは英国を同裁判所に提訴していた。BNFLは99年、日本向けのウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の検査データねつ造が発覚、大きく批判されている。
毎日新聞 2004年12月11日 15時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/america/news/20041211k0000e030067000c.html