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地震による「炉心損傷事故」の発生確率に国内3原発間で約1000倍の格差がある問題で、国の原子力安全委員会事務局は、原発の耐震基準の見直しを進める同委員会の分科会に、格差を生んでいる現基準と同じ耐震性評価法の採用を提案する方針を固めた。今年7月には、格差を解消できる確率論的な方法を導入する方針を示していたが断念した。背景には基準強化で補強が必要になる電力会社への配慮があるとの指摘もあり、30日に開かれる分科会で議論になりそうだ。
現指針は、発電所ごとに過去の地震などから想定される最大の揺れを基準に、余裕を持って耐える設計を求めている。しかし、基準の揺れは原発によって発生確率が違い、余裕の程度も異なることなどから、原発間で事故発生確率に大差が生じている。
事務局が今年7月の分科会で示した「指針改訂のポイント」には、基準の揺れの大きさを「1万年に1回の揺れ」のように、発生確率から定める方法を導入することが盛り込まれていた。
関係者によると、こうした確率論的方法を導入した場合、現基準の揺れより発生確率が小さく、より規模の大きな地震まで考慮することが必要になり、大がかりな補強を迫られる原発が出る可能性がある。電力会社の中には慎重な意見もあり、導入は断念せざるを得ないという。
一方で事務局は、指針改定に合わせ、電力会社に確率論的な方法で原発の耐震性を評価することを奨励し、結果報告を要請することも提案する方針。法的拘束力はないが、耐震性に問題があれば補強を依頼するという。
分科会のこれまでの審議では、専門家から確率論的な方法の導入を求める意見が出ていた。今年5月の分科会で、地震予知連絡会会長の大竹政和・東北大名誉教授は「確率論的評価の実施を事業者の自主努力に委ねるとの考え方も耳にする。そのようなやり方では、国の責任放棄にもつながりかねない」と指摘していた。
事務局は「現段階ではベストの方法だと考えている」と説明している。【鯨岡秀紀、中村牧生】
毎日新聞 2004年11月29日 15時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20041129k0000e040079000c.html