現在地 HOME > 掲示板 > 議論18 > 745.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
(回答先: 米国大統領選のゆくえ 投稿者 エンセン 日時 2004 年 7 月 13 日 08:02:40)
愚民党さん、エンセンさん、どうもです。
昨年の秋頃からブッシュは再選されないという観測の書き込みをしてきましたが、今は、再選はないという予測にまでなっています。
詐欺がなくても国際法違反で非道なアフガニスタン侵攻とイラク侵攻を、詐欺で正当化してまで敢行した政権の“役割”は終わったということです。
それどころか、世界に対して傲慢な脅かし言辞を吐き、「衝撃と畏怖」という恥知らずの軍事作戦を遂行したことで、世界に対立を生み出し血にも汚れているブッシュ政権では今後の“役割”をスムーズに担うことはできません。
アフガニスタン・イラクともに「傀儡政権」を樹立した今、戦後日本や西ドイツのように、「傀儡政権」を、内実はそのままに権威を身にまとまった「正当政権」にすることが主要な課題になります。
中東の「近代化」も、イラクに軍事的橋頭堡を築いたのですから、戦争ではなく「対テロ制圧行動」で遂行していくことができます。
(サウジアラビアやイランの支配層が彼らのお仲間ならば、彼らを差配しながら、彼らに足りない軍事力を展開するだけの話です。「衝撃と畏怖」軍事作戦は、イラクの人たちにのみ向けられたのではなく、中東全域さらにはイスラム基盤国家の人たちみなに向けられたものです)
「世界のためにブッシュ氏には再選して欲しい!!」というわけは次のようなものです。
まず、エンセンさんが書いているように、ブッシュ政権でもケリー政権でもやることは同じです。
ブッシュ政権だから悪逆非道なことをやるわけではなく、“彼ら”のシナリオを現実化する手段として、ブッシュ政権はこの間のような悪逆非道を行ってきました。
(ブッシュ政権は、自分たちの役割が終わったことを自覚していますから、次がないことも悟っています。それどころか、バカではない彼らは、新政権にバトンタッチをすることが責務だと思っているはずです)
来年からの米国新政権がやるべきことは、それを誰が担うかは別として既にシナリオができており、演じる主役が誰になるかというだけの話です。
イメージしてもらえばわかるように、同じことをやったととしても、それを演じるのがブッシュ政権なのかケリー政権なのかによって、観客(世界の庶民)の見方は変わります。
ブッシュ政権が演じれば、胡散臭く何か裏があるのではないかという眼で見られる度合いが高くなります。
ブッシュ政権はそのような汚れ役政権なのであり、上述のような非戦争的手段で進めるシナリオには適さない役者なのです。
たぶんですが、ケリー政権になれば、次のような政策をとると思っています。
● ブッシュ政権時代の確執にこだわる必要はないのですから、今後の協調を高らかに謳いあげることで欧州諸国との関係を修復する。それに応えるかたちで、欧州諸国はそれほど多くなくともイラクに部隊を派遣する。
(ブッシュ政権のままではお互いに格好がつかない猿芝居になってしまいます)
● グァンタモナ基地に収容している“無実”のムスリムを解放する。これは、ケリー政権の人道主義をプロパガンダするかっこうのネタです。それが実行されれば、イスラム諸国民からも、ケリーはブッシュと違ってまともなヤツだと評価を受けるはずです。
● 国連を尊重した国際政策をとる。米国は「対テロ戦争」(対イスラム戦争:イスラム諸国「近代化」)のコストをできるだけ抑えたいのですから、以降の推移は、後ろから差配するだけで国連にやってもらうのが得策です。それを、「今後、米国は国連と一体となって国際政策を進める」と宣言すれば、国際協調主義を重視するいいヤツだになります。
わかるように、ブッシュ政権の悪逆非道が新ケリー政権の引き立てに役立つという笑い話です。
そのようなケリー政権が提示するイラク政策やアフガニスタン政策は、それほど悪いものではないという印象を持たれることになります。
そして、そのような印象は、イラクやアフガニスタンの「武装抵抗勢力」を危険で悪いテロリストだと思わせることにもつながります。
(人は過去や原因を忘れやすく今を重視する傾向がありますから、「国際社会がせっかく民主的で自由な国造りを支援しているのにとんでもない連中だ」という評価が徐々に広がっていくはずです)
私は、このようなことから、現在の事態を引き起こしたブッシュ政権に最後まで責任をとって欲しいと強く願っています。
肝心な日本は、小泉氏に早急に辞任して欲しいと思っています。
政策の悪はともかく、同じことをやるにしても、その手法が酷すぎるからです。
小泉首相の国会答弁やイラク人質対応は、日本人の思考力や判断力に大きな悪影響を与えていると思っています。
内閣総理大臣があのような言い訳や対応ぶりで済むのなら、オレだってと思うのはそれほどぶっ飛んだものでありません。
小泉首相は、「構造改革」という政策で支持を落としたというより、その政治手法が嫌われて支持を落としたと見ています。
昨年秋の総選挙と今回の参議院選挙を合わせて考えると、3年後に「衆参同日選挙」が実施され、民主党政権が誕生する可能性が高いと思っています。
そして、そのような政権交替は時期が悪すぎる(笑)と危惧しています。
利権屋政治家集団が「構造改革」を政権延命のための手段として掲げている自民党と違って、「構造改革」を理念として信じている民主党が政権を担うようになれば、いいところ見せようという気負いと相俟って、官僚の抵抗を排してでもそれを実行しようとするでしょう。
それがだらだらと続く「デフレ不況」のなかでとりわけ貿易収支が悪化するなかで行われたときには、修復困難な打撃を日本経済そして国民生活に与えることになります。
政権交替にはそれなりの意義があるとは思っていますが、それなら、昨年秋の総選挙で民主党が多数派になって、「構造改革」が失政であることを来年あたりに眼に物見せてくれたよかったとムリな願望を抱いています(笑)。
日本に残された猶予期間はそれほどないことを理解し、身を捨てても起つという政治家はいないんでしょうかね。
(参議院選挙の結果を受けても、自民党有力議員に危機感がなく決起する様子もないのにたまげています。それじゃあ、間違いなく3年後に政権交替を迎えることになります(笑))
個人的には、国民経済主義を軸に、「亀井静香氏グループ+加藤紘一氏グループ+民主党左派(旧社会党系)+社民党+野中広務氏」という新政治勢力が生まれることを期待しています。
(対抗する政治勢力は、グローバリズムや新自由主義経済政策(「構造改革」)を是とする「小沢一郎氏グループ+鳩山由紀夫氏グループ+自民党・民主党の松下政経塾G+連合民間企業支援政治家」になるんでしょう)
イヤなのは、国民経済主義政治勢力が多数派になると読んだら、政権こそが利権という橋本派や森派を中心とした自民党の政治家が大挙してそこに流れ込むことです(笑)。