現在地 HOME > 掲示板 > 議論17 > 151.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
●3人へ……私たちは、堂々と非国民になろう
高遠菜穂子さん 郡山総一郎さん 今井紀明さん お帰りなさい。
解放直後のあの、弾んだ声、喜びの表情、ご家族の安堵されたお顔。そして、皆さんの使命感にみちた、凛としたすがすがしい気概を感じ、私は、「ほ〜らね」と、自分の予感ににんまりとしていたのです。ご家族のこの度の、あなた方を思う深い愛とともに、イラク・世界の平和を祈られる姿勢にも、私は感動していました。高遠さんの妹さんの井上さんの涙と、「特殊部隊を入れるなんてだめ! 絶対だめです!」と宣言された言葉。アホキャスターに応える今井さんのお父様が「全ての武力停止ですよ。イラクの人が殺され、各国の人が殺され、あっちでもこっちでもみんなの命がうしなわれ、子どもたちもあぶなくなる」と、おっしゃったあの表情を私は、わすれはいたしません。ご家族皆様の、広い、深い平和への希求を感じ、私は、さすが、菜穂子さん、総一郎さん、紀明さんのお身内であると、納得しておりました。
さて、この一週間、日本は変わりました。
それらしき兆しはありましたが、あなた方がイラクでの、正真正銘の人道支援活動家だと分かるや否や、政府は妨害し始めました。あちこちでも語られていますが、政府主導のプロパガンダが横行し始めました。米国のブッシュと同じ作戦をとりはじめたのです。案の定、マスメディアを使って。
でも、当然のことなのです。
日本は、イラク占領戦争に自衛隊を派兵し、米英と結託してファルージャの虐殺に手を貸そうとしているのですから。いくら、復興だの人道だのといったところで、当のイラクの人が拒否・認めていないのですから、茶番です。米国のみが喜んでいるのですから、このトリックは馬鹿でもわかりそうなものですが、日本には、分からない馬鹿が実に多くいるようです。
つまり、「立派な戦時下日本」で、あなた方は、国策に反した行動をしてしまったのです。戦争の本髄は隠蔽であるというのに、あなた方に真実を伝えられては都合が悪いのです。せっかく、多額の金を使い、マスメディアを操作しているというのに。
否、日本の少なくない活動家が、真のジャーナリストがそうであるように、今、戦争に異議をとなえ、戦争の真実を追究し、自衛隊派兵に反対するものはすべて、非国民です。
私達は、デモや集会でさえ、何十人もの警察や機動隊に見張られ、まるで、罪人のように、平和をうったえなければなりません。
今、国は、「国民保護法制」という国民統制法(国民弾圧法)を、画策しています。
先には、自衛官宿舎に「派兵を一緒に反対しましょう」とかいたビラを配布しただけで、あるいは、共産党の新聞号外(戦争反対)を休日に配っただけで、逮捕・拘留となっています。
国は必死です。ブッシュ政権とつるんだはいいが、あまりのむき出しの蛮行を覆い隠すのも限界があるからです。マインドコントロールされた情報の中からでも、シャロン、ブッシュの蛮行はあからさまに見えるものがあります。断末魔の叫びを上げながら、この二匹のケダモノは、狂気の刃を振り回しています。
世界がはらはら、中途半端に、見殺しを決め込む中、心あるあなたがた、そして、気骨ある反戦活動家・ジャーナリストがいま、結集しています。
幸い、まだ、「国民保護法」はできておりません。画策中です。だからこそ、今回の「あなた方の事件」を、格好の材料とし、利用せんとして、てぐすねひいて待っていたのでしょう。
ドバイの病院で、何が行われたのか、私には、想像もつきません。イラク人を拷問にかけ、フセインを薬物で口封じする米国です。その米国とつるんだ日本政府です。何でもありでしょう。わたしは、あなた方が拘束中、チェイニーが訪日し、小泉と握手した姿を見て、ぞっとしたものです。恐ろしい予感がしました。でも、こうして、とにもかくにも、あなた方の健康なからだは家族の下へ到着したのですから、もう、大丈夫です。
今回、とても多くの、心強く、頼もしい仲間が、あなた方に共鳴しました。国会まえで、徹夜した仲間もいました。仕事を休んで、駆けつけたなかまもいました。イスラエルのシャロンに怒り、ハマス幹部の暗殺に怒り、ファルージャの虐殺に心を痛める、信頼できる仲間です。
集会で、デモで、ネットで、彼等はその熱い思いをあなた方に共感するがゆえに、反戦活動として、精一杯闘いました。天木さんもおっしゃってましたが、まことに、大きな力のある頼れる仲間だと、思います。
私達は、この力を結集し、こんどこそ、大きな流れにかえていかなければなりません。
パレスチナ、イラクでは無残にも、命が次々に破壊されていきます。ここ日本にいてでさえ、激しい憤りと無力感で、感情不安定になります。ましてや、実際イラクで、真摯に活動されていたあなたがたには、どれほどの苦痛でしょう。どれほどの恐怖でしょう。
ですが、こうした世界の暴虐をしってしまった者は、立ちどまるわけにはいきません。パレスチナ・イラクの人とともに、最後まで、戦わねばなりません。そのために、まず、日本国家の暴力に、日本の下で、闘わねばなりません。考えようによれば、今こそが好機。強大な、反動に見合う力を、広く、深く、大きく結集しましょう。
高遠菜穂子さん、貴方の笑顔を可愛い子どもたちが、まっていますよ。
郡山総一郎さん、あなたが戦争の真実を伝えてくれるのを、ファルージャで、バグダッドで待っていることでしょう。
今井紀明君、劣化ウラン弾の恐怖・無残を、どうぞ、糾弾・告発してください。イラクでの被害をあなたの目と心で、しっかりと報告してください。
皆さんの本来の活動は、日本・イラクのみならず、世界が待っていることだと思います。もちろん、日本で活動する、ジャーナリスト、反戦家は、首を長くして、なかまの復帰を待ち望んでいます。
ですから、今しばらくは、休憩してください。栄養を摂り、体力をつけて・・・今回の出来事を整理・分析し、冷徹に日本国家の流れを見据えてください。国の暴力は強大です。家族の方、支援者の方は、卑劣な雑音に動じず、毅然としてください。周りが戦争という狂気を受け入れる流れになっているのですから、それなりの気構えは必要です。
私は、自分がめげそうになると、イラクのこどもの瞳を、あるいは、クラスター爆弾で頭を割られて死んでいった少女の写真をみて、自分を奮い立たせています。ネットでの卑劣な誹謗にも、そうして、対峙しています。
私達は、あなた方と共に、最後の最後まで、闘います。
どうか、十分元気になるまで、ゆっくりと、お休みください。その間は、私達仲間が、頑張りますから。