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(回答先: Re: カソリックキリスト教は“大衆を奴隷化”するための宗教だから当然です。 投稿者 三四郎 日時 2004 年 6 月 09 日 09:52:52)
三四郎さん、こんにちは。
詳述は別に機会にさせていただくとして、記憶に頼りながら思いつくまま簡単に書かせていただきます。
(まとまりがなく出典を示さないものになりますがご了承ください)
カソリックの秘密結社性やフリーメイソンそのものにそれほどこだわっているわけではありません。
「支配―被支配構造」の安定化を決定付ける宗教(思想・イデオロギー・科学を含む)を世界史のなかで見定めたいという思いであれこれ考えています。
【文明化後の世界史概要】
定着農耕文明の確立:メソポタミア・インダス・エジプト・黄河流域中国
↓
遊牧民による農耕国家の征服支配(これが遊牧民支配を新しい遊牧民が征服するというかたちで重層的に繰り返された)
↓
宗教的観念体系による支配の安定化:征服者の宗教
↓
大帝国の確立
↓
世界(脱地域・部族)的宗教の成立:ゾロアスター教・儒教・ヒンドゥー・カソリックキリスト教・イスラム
↓
騎馬民による大帝国の征服支配:中国・イスラム(征服者が被征服者の宗教観念に“支配”される新状況)
↓
海洋国際商人(金融家)主導の土地収奪や植民地支配
↓
プロテスタントや「近代」思想による「近代国家」的支配の安定化
↓
国際金融家による人格が隠された制度的経済支配
↓
?????
※ 海洋国際商人(国際金融家)も根っ子は遊牧民ですから、文明後の世界は、定着農耕民共同体(国家)を遊牧(騎馬)民が征服支配(寄生)を繰り返す政治史だったとも言えます。
ゲルマン系・ラテン系・ギリシア系も、インド&ペルシアと同じアーリア人(印欧語族)で、故地は黒海からカスピ海にかけての狭い領域ですから、ヨーロッパも遊牧民に征服支配された地域です。(日本も迂回的に遊牧民に支配された可能性が高い)
世界史上初の大帝国は古代ペルシア帝国です。そこで確立された支配体制から宗教観念が、オリエントから欧州にかけてその後出現した「世界帝国」の範になったと見ています。
「すべての道はローマは通じる」は有名ですが、これは、「すべての道はペルセポリスに通じる」という古代ペルシア帝国の言葉の借用でしかありません。(ペルセポリスは現在イラン領で古代ペルシア帝国の首都)
そして、古代ペルシア帝国の宗教観念であり征服者アーリア人の宗教観念を継承するゾロアスター教(マズダー教)は、その後も、セム系宗教観念を採り込んだり、セム系宗教観念に影響を与えるなどを通じて、ギリシア―ローマ思想・ユダヤ教・キリスト教・グノーシス思想・イスラムに採り込まれていきました。
(北欧神話でもマズダー教の観念が共有されています)
このようなことから、ペルシア征服者に由来するマズダー教(ミトラ教)を見直す意義は高いと思っています。
(インドを征服したアーリア人がペルシアを支配した人種と同じだったということによりますが、ミトラは弥勒菩薩となって日本でも受容されています。マズダー教の主神であるマフラ・マズダーは阿弥陀如来になっています。女神アナーヒターは弁天です。そして、阿修羅やシーア派のアシュラもマズダーの神です。迂回的とは言え、日本の宗教観念にも無縁ではありません)
>“秘密結社”ローマ教皇庁の教義・秘儀(ミトラ密教風教義)の内容や
>過去〜現在に至る彼らの戦略・目的についてどのようにお考えですか?
ミトラの密儀そのものについては断片的にしかわかっていないようですが、ゾロアスター教やグノーシス派からの類推もできると思っています。
エグイものもあるようですが、内容は、それも含めて、宇宙(世界)に関するより深い知識や魂が“純粋な”光として本来の居場所に還るための奥義を体得する手法だと思っています。
「新約聖書」も、ユダヤ教を通じた間接的という側面が強いと思っていますが、ミトラ教の直接的影響も受けています。
救世主の母親の処女懐胎・救世主の誕生を祝福しに来たとされる東方の三博士はマギ(ミトラ神官)であること・王位にある者が生まれたばかりの救世主を探して殺そうとした話・「ヨハネの黙示録」などは、ユダヤ教からというよりミトラ教の影響と言えます。
また、「パンとぶどう酒」の聖餐式、日曜日を安息日としたこと、12月25日をキリストの生誕日としたこと(復活祭の時期も)、三位一体説、聖職者組織の頂点が父(パパ)であること(ミトラ密儀の最高到達レベルもパパです。単数ではありませんが)なども指摘できます。
(マズダー教に由来する天使の概念はユダヤ教においても見られますが、これらにはユダヤ教の影響を見ることはできません。ローマ教皇がかぶることもある三角帽はミトラ帽と呼ばれているそうです。ギリシアに由来するディオニソッス(バッカス)も、マズラー教の影響を受けて(太陽の生誕日→ミトラが太陽神と解釈される→ミトラの生誕日)、12月25日に処女から生まれた救世主と呼ばれるようになりました。イエス・キリスト像は、マズダー教→ディオニソッス再解釈→「新約聖書」という孫引きの可能性があります)
ローマ教皇庁(カソリック聖職者組織)のミトラ密儀風教義は、ミトラ教聖職者が保持していた内容をほぼそのまま継承していると思っています。
そのように考える理由は、状況次第ではミトラ教が現在のキリスト教の地位を占めるほどの勢いがあったミトラ教の密儀書や典礼書が残っていない(表に出ていない)ことです。(映画「ローマの休日」で有名な“真実の口”がある教会の地下はミトラ信者の集会所でした)
それは教皇庁がそれらをしっかり秘匿しているからだろうと推測しており、それを超えたり、それに打ち勝つ教義をまとめあげることはできなかっただろうと思っています。(マズダー教的宗教観念がイスラムにも強い影響を与えていることからもそう判断しています)
一般信者には金を吸い上げるために寄付や免罪符購入を求めながら、自分たちは、ミトラの密儀を学んで、宗教的力による支配と「魂の救済方法」(その真偽は別として(笑))を手に入れていたと見ています。(王権神授説や司祭による王位の正当化もミトラ的観念です)
カソリック聖職者が、たんに“金儲け”のためにそうしているという見方はしていません。支配―被支配構造や知性の優劣という現実認識さらには神に対する信仰を踏まえ、「神に奉仕できる者」と「神に奉仕できる者に奉仕する者」という人間観を持っていることがベースだと思っています。(単純な騙しではないところが、悩ましく始末に困ると思っています(笑))
カソリックの成立は、「宗教は支配の最重要な道具である」という観点から考えるとわかりやすいと思っています。
ざっぱくに言うと、故国(ベース)を失ったセム系有力者(カルタゴを中心としたフェニキアと一部ユダヤ人)とミトラ聖職者(カルディア人(ペルシア系とセム系の混血と思われる)が、宗教を通じてのローマ帝国の支配をめぐって戦ったのが、1世紀後半から4世紀後半のローマ宗教政治史という見方です。
(ローマ人とローマの領域の支配を他の民族に由来する人たちが宗教を使って争ったという構図です。(西)ローマ帝国の崩壊は、ゲルマンの侵攻ではなく、カソリックの勝利によるものという見方をしています)
ミトラ教もキリスト教も、最初は下層民のあいだに信仰者を広げ、それを支えに支配層に食い込んでいきました。古代イスラエル消滅後の80年頃からローマ帝国内でキリスト教の布教活動が盛んになりました。
(キリスト教徒のみならず「近代人」からも蛇蝎のごとく嫌われている“暴君ネロ”はミトラに入信した最初の皇帝だと言われています。ネロがキリスト教を弾圧したというのはでっち上げではないかと思っています。キリスト教が国教になる直前の“背教者”ユリアヌス帝もキリスト教を棄てミトラに入信したとされていますから、彼がペルシア遠征で死んでいなければどうなったのか..)
秘儀に関して言えば、ミトラを含むマズダー教全般が、内容は秘匿してもその存在自体は隠さず、イニシエーションを通じて最高レベルまで到達できるようにしていたのに対し、カソリックはその存在自体さえも秘匿したことに大きな違いがあると思っています。
それによって、カソリックでは、信者は秘儀があることさえ知らないままに置かれ、聖職者組織が秘密結社になったと見ています。(秘密結社に見えない秘密結社の誕生とも言えます)
現在のローマ教皇庁は、序列的に別の秘密結社の下位にあるのではと思っています。
プロテスタントそして「近代思想」の確立によって、支配の道具としてのローマ教皇庁の役割は基本的に終わったと考えています。
“愚かな民”の精神的支えとしての役割しか果たさなくなったローマ教皇庁は、機が熟せば、その役割を終え自爆する可能性もあるかもしれません。(そのときにはいろいろな秘密が暴露されるのではないかと期待しています(笑))
>地動説も“秘儀”として知っていた、と主張される根拠は何ですか?
古代バビロニアの星辰認識が地動説に到達していたという見方が有力だからです。
古代エジプトの星辰認識が明確でないことから、古代バビロニアの星辰認識が独自のものなのかエジプト由来なのかどうかわかりません。(ローマに伝播したミトラ教は、マズダー教がバビロニアの星辰知識と結びつくなかで再構築されたマズダー教だと考えられています)
>又、フリーメイソン初め、様々な秘密結社との関連性や序列などについての
>詳しい情報を知っていたら教えていただけないでしょうか?
このあたりの情報はいろいろ読みましたが名称を記憶している程度で序列などは不明です。カソリック系秘密結社は教皇庁が序列のトップにあったとは思っています。
(阿修羅に関連投稿が多数あるはずなのでそちらを参考にしてください。
近代の思弁的フリーメイソンは、マズダー教とピュタゴラス派及びヘルメス学の影響を強く受けた「思想」を基礎にしていると思っています。(これは、グノーシスやカバラの影響も受けていることを意味します。直接的にはカバラ的思想の影響を強く受けているように見えるはずです)
フリーメイソンの位階制はマズダー教観念の位階制に由来するのではと見ています。
(「徒弟」・「職人」・「親方」という3位階制は、マズダー教の「祭祀階級」・「戦士」・「生産従事者」という国家社会観や「神的世界」・「霊的世界」・「物的世界」という世界観に似ている。マズダー教において3という数値は重要なものです)
ミトラの観念では、3とならんで7が重要な数値です。
7大天使・七曜・7位階レベル・魂の昇華の7段階などが、太陽・月を含む7惑星の関連で意義付けられています。