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(回答先: 【つぎはぎ議論が続いている】女性天皇容認論相次ぐ 参院憲法調査会で天皇制議論(朝日) 投稿者 ネオファイト 日時 2004 年 5 月 28 日 13:57:45)
http://sp.mt.tama.hosei.ac.jp/users/igajin/home2.htm
5月27日(木)
女性天皇の容認ではなく天皇制そのものをなくすべきだ
皇太子妃・雅子さんについての皇太子の発言の余波がまだ続いています。このような形で大騒ぎされること自体が雅子さんのストレスを高めているということに、マスコミは気づいていないようです。
それに、問題の本質は宮内庁や担当者の個々の対応にあるのではなく、天皇制という非近代的な制度そのものにあるということにも、気づいていないようです。困ったものです。
どうして、こんなに簡単なことが分からないでしょう。個人主体のこの世の中で、家や血筋によって公的制度を維持しようとすること自体に無理があるのだということに……。
天皇制は、血筋が途絶えたらおしまいです。天皇の直系に子孫が生まれなかったら存立の危機に立たされるという制度自体が時代遅れだということが、どうして分からないのでしょうか。
昨日、参院憲法調査会は天皇制について学識経験者らから意見を聴いて議論したそうです。雅子さんを擁護する皇太子の最近の発言を心配する意見が出され、女性天皇について容認する意見が相次いだそうです。
「不必要なプレッシャーを天皇家にかけるようなことはよくない。はやく女帝を認めるべきだ」(民主党・江田五月議員)
「現行制度のままではいずれ皇位継承資格者がいなくなる。女性天皇を認めることが必要だ」(園部逸夫・元最高裁判事)
「自分の娘がなぜ男児を産めないかといわれたらどんなに苦しむか。女性天皇の議論は、人間の尊厳、個人の尊重の問題だ」(笹川紀勝・国際基督教大教授)
「雅子さまの騒動を見ても、とてつもないプレッシャーがある。女性の皇位継承を認めていくべきだ」(民主党・若林秀議員)
それぞれ、もっともな意見です。「だから女帝を認めなさい」というのが、これらの人々の主張です。
そのような制度改定が一つの解決策であることは、私も否定しません。それが女性の地位を高め、現在強まっている男女共同参画に対するバックラッシュへの反撃になるのなら、私も大いに賛成しましょう。
しかし、ここで発言されている方すべてにお聞きしたいと思います。もし、その女帝に子供が生まれなかったらどのように言うつもりなのですか、と。
「不必要なプレッシャーを天皇家にかけるようなことはよくない。はやく子供を生まない権利を認めるべきだ」「現行制度のままではいずれ皇位継承資格者がいなくなる。血の繋がらない天皇を認めることが必要だ」「自分の娘がなぜ子供を産めないかといわれたらどんなに苦しむか。天皇の出産の議論は、人間の尊厳、個人の尊重の問題だ」「雅子さまの騒動を見ても、とてつもないプレッシャーがある。非直系の皇位継承を認めていくべきだ」とでも、仰るのでしょうか。
結局、「女帝を認める」というのも、現状にあわせた小手先の解決策にすぎません。問題は、「男帝」か「女帝」かではなく、この民主主義社会において「帝」を認めること自体にあります。
国民主権の国でありながら公的に人権を奪われ特権を持つ特別な人々が存在しているということ、それが血のつながりによってのみ存続可能であるということ。ここにこそ、問題の本質はあります。どうしてこのことが分からないのでしょうか。