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2004年05月11日
OPARTS : マヤ文明史を塗り替える巨大な仮面を発見 グアテマラ
【BBC】グアテマラはペテン地区から新たにマヤ文明の巨大な遺跡が発見され、これまでのマヤ文明史を覆す様々な考古物が発掘されされたとのこと。発見されたシヴァルと呼ばれる都市の遺跡は紀元前2000年頃から西暦300年頃にかけての「先古典期」に栄えたものであると発掘を行なった米地理学会が発表した。同遺跡は1984年、探検家のイアン・グレアム氏により発見され、2001年より米テネシーのヴァンダービルト大学のフランシス・エストラダ・ベリ博士率いる調査団により発掘作業が進められた。そして先月、遺跡中心部の地中凡そ800mの地点から翡翠の宝石120点、儀式の際に使われたと見られる巨大な仮面(写真・上)などが発見されたのである。シヴァル遺跡の中心部にはピラミッドが位置し、それを囲う形で様々な建築物が建てられている。またそれらの建築物は春分の日の太陽の位置に正確に対応しており、博士によれば、それはマヤ文明が紛れもなく時間を測る技術が非常に発達していたことを示唆していると話している。
「これらの建物は天文学的に非常に重要な役割を果たしていたはずです。建築物、そして広場の中心軸が春分の日の日の出に対応していることは決して偶然ではありません。」
また今回の発掘の最大の収穫は、ピラミッド側部の地下洞窟から発見された巨大な仮面である。博士によれば、地下洞窟を進んで行く途中で壁の裂け目と漆喰(しっくい)の人工物の欠片を発見、洞窟の反対側から掘り進めて調べたところ、中から漆喰で作られた、縦4.5m、横3m、正方形の形をした眼と蛇の牙を生やした口を持つ巨大な仮面が現れたと話している。
「この仮面の保存状態は本当に素晴らしいものです。まるで昨日作られたような状態ですね。」博士はこの仮面はおそらくマヤの王が儀式の際に用いていた者である可能性が高いと推測している。
また今回の発掘の結果、シヴァル遺跡は紀元前150年から西暦100年の間、つまり最もマヤ文明が発達したと言われる時期に人口1万人程度を誇る最も大きな街の一つだったと推測している。
厳密にはこのシヴァル遺跡は紀元前2000年から西暦240年の間、先古典期に発達したものと見られるが、これまでマヤ文明の先古典期はそれほど高度な文明を持っていなかったとされていたため、今回の発見はこれまで知られていた事実を大きく覆す発見となる。それは即ちこれまで古典期のものと考えられていた、王の存在、マヤ文明の特色である複雑な図像、壮大な宮殿、文書と多色画陶器などを先古典期に備えていたということを意味しているのである。
「今回の発見で、先古典期という名称はそれ自体、誤りであると言わねばならないでしょう。これまでの常識を完全に覆す、非常に興味深い発見だと思います。これまで我々は先古典期のマヤ文明はもっと原始的な社会であったと考えていたからです。しかし、彼らは我々の想像を超えた高度な文明を持っていた、ということです。現在我々が修復を試みている先古典期の遺跡が作られたときが、本当のマヤ文明社会の始まりだったと思います。」博士は語った。
テキサス大学のマヤ文明研究家のフレッド・バルデス氏は今回の発見、そして新たに描き直されるマヤ文明史に大きな期待を寄せている。
「これまで考えられていたよりも、マヤ文明はもっと早い段階に形成されていたという事がついに示されたと言えるでしょう。またこれまで先古典期、そして古典期という言葉で文明化が始まった時期を分けることは、非常に難しいものでした。実際には先古典期、そして古典期の間にも多くの、、また大きな文化変容が起こっていたと考えられます。なので、おそらく今後はこの二つを分けて使われること自体無くなるのではないでしょうか。重要なのは一体いつマヤ文明が文明化を果たしたのかという事で、我々はそれを明らかにしなければなりません。またこの事実は何も古典マヤ文明に限ったことではありません。今回の発見はこうした議論にも大きな影響を与えると思います。」
バルデス氏は語った。
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