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アブグレイブ収容所虐待事件に関する、アメリカ大腸稜線における別視点+帝国主義についての考察
http://www.asyura2.com/0403/bd35/msg/567.html
投稿者 Q太郎 日時 2004 年 5 月 10 日 14:13:51:4V2zl9FyN7Ano
 

■2004/05/04 (火) 共和党攻撃マシーン--RAM!

 ケリー支援の古参兵団体Veterans United For Kerryが共和党攻撃マシーンのネガティブ・キャンペーンに激怒しています。チキンホークが何を言うかです。The Chickenhawk Vs The Veteran http://www.veteransunitedforkerry.com/vote/modules.php?op=modload&name=News&file=article&sid=75がそれ。

 これまでも戦時捕虜になったJohn McCain、戦場で重傷を負ったMax ClelandがRAMに苦汁を飲まされ、今度は勲章に輝くJohn Kerryかという訳です。McCainはゲイだ、捕虜になって以来頭がおかしい(2000年共和党員集会)。戦場でろっ骨3本を失ったCleland (民主党、ジョージア州)には愛国心への疑念を叩き付け、顔かたちがビンラディンに変身するTV広告で攻撃しました(2002年上院議員選挙)。そして真実のアメリカ愛国者ではなく、本物のチキンホークを当選させるのに成功しました。これは「ジョージアの恥」と呼ばれているようです。

 さて、優勢かと見られたケリーには―勲章は実際の奮闘努力によるものではない、ベトナム従軍は政治的動機、ベトナム離脱が早過ぎる、帰国後の反戦運動は非愛国的、国防に弱い、増税志向だ、マサチューセッツ州リベラルだ、色恋沙汰がある…といった攻撃です。

 古参兵側としては、チキンホークは誰かが軍務につくだろうに対し、自分がしなければというのが古参兵だと違いを強調しています。ジョージ・W・ブッシュは利己主義に基づき意思決定するのに対して、ジョン・ケリーは使命感によると反論しています。

 ところで、記事からは離れますが、カール・ローブはどんな事でもする恐ろしい人物であり、どんな不利な材料も攻撃用に鍛え直す能力があると言われます。今回のアブ・グレイブ刑務所事件はイラク戦争の大義を更に切り崩し、戦争大統領の無能を見せつけるものだと思いますが、なんと。ベトナム戦争の類似事件にイメージをずらし、ケリーに重ね合わせる作戦があるらしいのです。そしてイラク戦争、ブッシュの責任をベトナム戦争、ケリーへと変容させるのだと。

 幾ら知らぬが仏の一般人でも、今回はTV放送されたんだから、それはないだろうと思いたい所ですが、いやブッシュ楽勝もあり得るという人が出て来たのには困惑です。もともとケリーは反戦ではありませんし、軍事外交におけるペンタゴンの強力ぶりは揺るがないと言われますから、アメリカの軌道修正を期待するのは楽観過ぎるでしょう。

■2004/05/04 (火) フィリピン、ベトナム、イラク

 センセーショナルな写真の流出でたとえ興味本位にせよ、これまで無関心な人々が多少ともイラク侵略戦争と米英の実態に目を向けるなら、或はよしとしなければならないのかも知れません。当地タイでは英字紙、タイ字紙共に写真掲載されましたので、余りの酷さに眉を顰める人が多いのですが、日本ではどうでしょうか。アメリカ人がTV報道を見て認識を改めてくれるとよいのですが。

 しかしそれが単に情緒的反応に過ぎないとすれば、極めて一過性のものに終り、「ごく一部の狂気」或は人間性の悪のような極小化や希釈化によって容易に蒸発して行くでしょう。米英人を激しく非難するだけでも足りません。日本人も先の戦争では外地で酷いことをしていますし、内地でも政治犯を同様に取扱ったことを思い出さねばなりません。力づくの占領支配を伴う帝国主義戦争という構造がそうした悪を必然化させるのです。

 こうした展望に基づく論評がなければ、基本の間違いに気付くことは至難でないかと思います。勿論アメリカに目が開いた人はいます。米帝国主義の始まり米西戦争からベトナム、イラクへと辿り根本的帝国主義を正さねばならないと指摘しています。その一つがTorture and Civilian Deaths in
Three Counterinsurgencies By William Marina http://www.independent.org/tii/news/040503Marina.htmlでした。「大量な市民殺戮と拷問が帝国主義的介入をしたこれら三者に共通だ」。

 フィリピンでは「ライフルで文明化する」と20〜60万人を殺し、「水治療」と称する口にホースを突き込む拷問を加えました(→アメリカに抵抗し続けたのがイスラム教徒→現在のモロ民族解放戦線だったのは思い出されてよいでしょう)。ベトナムではワイアで両手を縛り、口を割らねばヘリから落すという拷問が普通だったらしいです。所謂「虎の檻」もありました。今度はイラク。

 これは決して一時の逸脱ではないと断じます。拷問もまた組織的だと(今回も情報筋の奨励があったと言われます)。

 「シーザーの独裁を強力に支えたのは古代ローマの軍産学複合体だった。当時も傭兵を雇い、大量破壊兵器が戦車だった。そのボロい商売は誰かインサイダーが独占していた!」と現代との類似をあげます。そして「狂信者の古い定義は目標を見失った時に同じ所行を繰返す者というのを思い出すのが肝心だ」と結んでいます。侵略戦争がどこ迄人間性を貶めるのか…

http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=320300&log=20040504

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