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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu70.htm
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田中宇の国際ニュース解説 ライブ版(2)
日本の新聞は解説をしないからつまらない。
2004年5月5日 水曜日
【質問】
日本の新聞の信憑性?
【田中宇】
日本の新聞は信憑性はあるんだけれども、解説をしないからつまらない。どういう意味か分からない。アメリカの新聞は解説はするんだけれど、解説が嘘だったりするから。事実は一つなんですよ。事実の解説がどういう風に書くかによって意味づけがぜんぜん変わってくる。解説で間違いを書いても何の罪にもならないし、誤報でもなんでもない。そう見えたって言えばいいんだから。だからむしろ意味づけに対する懐疑心を大せいにしたほうがいい。事実かどうかというのは、たぶん事実なんです。
事実以外書けないんだから。ただ事実の前後についてくる意味づけに、フィルターとして我々は見てしまっているわけ。それを含めて事実と思っているから、そうではないって言うことで、だから逆に僕の配信だとか、レンツドットコムとかの陰謀サイトでも見てバランスをとる。どっちが真実か自分が決める。もしくは自分で自分の見方、あんまりやると陰謀扱いされるから。陰謀扱いされて全然かまわないと思うんです。
仮説をどんどん出すのは一番・・・当事者は本当の事を言わないわけだから。それはウォルフォウィッツ話し聞いたりすればいいじゃないかと言われるんだけれども、ウォルフォウィッツに話聞いたってほんとの事を言うわけがない。嘘を付くのが俺たちの仕事だって言う、ネオコンは何度も言ってるんだから。
【質問】
読むことと書くことはどちらに時間をかけているか?
【田中宇】
読むことかな。だんだん読むことが早くなってきて、結局、人生の時間が限られているから、物事の進展速度がたぶん10年前よりものすごくはやっくなっているから、その代わりインプットする速度も早くなっている。と言うのは紙じゃなくていいから、例えば世界の100ぐらいの新聞を読んでいるのと同じぐらいのことがインターネット一台で出来るわけですよね。だからインプットと言うのは限りがない。だけど毎週火曜日にアウトプットをしなきゃいけない。があって、それが一日ぐらい掛かるから、丸一日半ぐらい掛かる。
一日目に書いて、翌朝みてだめだと半分ぐらい書き直すといった感じだから、どっちに時間がかかるかわからない。インプットと言うのは無限に増やそうと思えば増やせる。インプットと言うのが多いければ多いほどいろんな見方ができるし、それから対談なんかする時にでも、それは違います、なぜなら、と言っていろいろ言える訳です、駒を持っているから。それは違う意味だったりするんです。でもそれはいいんです、対談の時は。そう言うニュースを持っているって言うのは重要ですよね、詭弁、説明する時に証拠を得るでしょ。証拠作りというか。
【質問】
日本政治の分析解説はやらないのでしょうか?
【田中宇】
他の人がやっているから。・・・日本の政治はあまり面白くない。ダイナミズムがあまりない、必要がないというか、政治がダイナミックになる、例えば脅威と言うものがないですよね。テポドン飛んで来る、テポドン飛んで来るんだったらもっと北朝鮮のこと詳しくならなければならないし、朝鮮と日本との関係について、もっと突っ込んだ議論とか分析とかしなきゃいけないんだけど、単に嫌いだ見たいな、重村さんなんか朝鮮通と言われる、あの人なんか北朝鮮はこれからこうなる、そうなるって言ってなきゃ専門家でない、ピリオド。で終わりなんだ。詳しく説明してくれよ、お前が言っていることの本当の理論と言うものを、全然詳しく説明しないから、そういうのだめね。
彼は知っているんだと思うんだけど、なんでああいう風になるんだか知らないのかな。わかんないだけどね。カンサンジュンがだいっきらい。カンサンジュンと重村なんか顔あわせるたびにすごい喧嘩してる。ああ、これが日本の文化人かと言ったんだけど、だからそんなもんでしかない。政治家もそんな感じで、別にかまわないから日本は、海洋的に、周りがみんな海だから、あまり脅威と言うものをあまりない。軍事的になんていうのかな、あんまりそのアイデンティティがどうこうということを日本人が突き詰めて考えなくても済んできている。
現実そうだから、例えばエストニア人なんか考えたら周りがなんとか人ロシア人ドイツ人がいて、俺たちはこれこれなんだと言うことを絶対思わざるを得ない。スイス人とか、ヨーロッパを見習えとか言うのは、じゃあ、俺たちの島をヨーロッパにくっ付けてくれという、そお言う感じがするんだよ。だから日本はそういう島国にあって、しかも東洋でしょ。東アジアの他の国もあんまり隠然としたことしかやってないわけであって、そうすると日本とか東アジアの政治って言うのは、人々の分析力とか外交力とかヨーロッパみたいに、なんていうのかな、細やかな調整と言うのはやんなくていいんじゃないか、今のままでいいんじゃないという感じは日本の政治に対してしてるんですけど。これからはどうかわからない。
それから日本が積極的に世界に打って出る覇権国になる必要があるかどうか、ない、かもしれない。日本人のほとんどは覇権国になりたいと思ってない。軍に対する思い込みがない。軍に対する思い込みのある人でも、ほんとに日本がもう一回アジアの覇権に軍事的政治的にとりたいと思っている人はゼロだろう。たぶん。政治家中でも。いるとしたらそういう政治家どういう覇権とりたいのか聞きたいくらい。さっきちょっと言った海洋覇権、日本で可能性があるとしたら海洋覇権しかないけど、今東アジアの海洋覇権は100%アメリカが抑えているから、アメリカともう一回戦争しますかって言う話。
【質問】
日本で二大政党制は成立するか?
【田中宇】
アメリカは二大政党制というのは終わりでしょう。たぶん。ちょっと言ったように民主党て言うのは、やっぱり、共和党のプロパガンダ機関ていうのが出来ちゃっているから、二大政党制ていうのがなかなか機能しない。二大政党制が悪い点は何かって言うと、白か黒かて言うことになるでしょ。そうじゃない政治は。やっぱり、ここのことはこうだけど、ここはあっちでとか、そういう話であって、だからヨーロッパとか日本とか他の韓国とか、多党制で連立を組む。連立は弱い。弱いけれど白か黒かじゃなくて、たえず民意が問われるようになっているほうがいいんじゃないかって、だからアメリカの二大政党制って最初からペテンじゃなかったのかってすら思う。だからスペローとか誰だとか三人目の候補が出てくると必ず談合して二大政党が潰すわけでしょ。
第三番目の人が持っていたアジェンダ、こういうことを争点にしたい、その段階で潰されて二度と出てこない。全然よくない。だから二大政党制というのは日本でやるべきでないし、そういう意味で民主党って言うのは、民主党の支持者がいたら御免なさいだけれども、あんまりそのオルタナティブを出して無いから、アメリカに似た二大政党制になるかもしれない。良くない。僕は最近、民主党って言うのは好きじゃなかった。ネオコンみたいな人がいっぱいいる、民主党の中には、若手の外交通みたいな人と時々会って対談とかがあるんだけれども、それはやっぱりビンラディン悪いでしょう、見たいな感じでビンラディン、アルカイダってないよと言うと、こいつは陰謀家ていう、それで終わり。ピリオドだから。
(私のコメント)
講演会などの発言のテキスト起こしは、なかなか手間がかかって時間も掛かります。IBMのパソコンソフトで「ビアボイス」と言うのがありますが、買ってみて使ってみたのですが、ほとんど使いものになりません。テープレコーダーに録音したものを聞きながら、自分の声で入力していくのですが、認識率が悪くてとんでもない文章が出来上がる。
ICレコーダーと連携させて使えば使えるかもしれませんが、まだ試していないので実用になるのでしょうか。テレビ番組なども対談などをテキスト化できれば、ネットに載せるのは楽になるだろう。当面はテープレコーダーを聞きながらキーボードで打ち込んでいくのですが、田中宇氏の話が非常に早口なので、テープレコーダーの操作が大変だ。
しかし話し言葉をそのまま文章化してみると、意味は良くわかるのですが、だらだらと接続詞を使って長い文章になって、メリハリのない無駄な言葉が多いことが分かります。しかし無駄な言葉を話しながら次に話すことを考えているから、考えながらマイペースでワープロで書く文章とは少し違った感じの文章になるのだろう。
田中氏は日本の新聞は解説記事が少ないことを指摘している。新聞に限らずテレビもほとんどニュース解説がない。大きなニュースがあった時などは記者が出てきて解説しますが、表面的な解説ばかりだ。だからこそ田中宇氏の「国際ニュース解説」や私の「株式日記と経済展望」などの時事解説のホームページが大流行なのだろう。
新聞やテレビのニュースなどを見ても、田中宇氏や私のホームページを読んでニュースを見るのと、そうでないのとでは受け取る印象も違って見えるだろう。どうしても最近のテレビや新聞などは右や左のカラーフィルターの色が付いたニュースばかり流しているような印象を受ける。特に最近のイラク人質事件などは、ネット情報の深読みした見方が先行して、自作自演説が広まった。
テレビがあまりにも人質家族を使った煽動的な報道姿勢に批判が高まったからだ。テレビや新聞などには出ない情報がネットで出回り、マスコミ対世論と言った対立すらあった。以前ならマスコミの思いのままに情報を独占して流すことで世論を操作できましたが、最近は世論にマスコミが叩かれている。
911の陰謀論にしてもマスコミはまったく扱いませんが、ネットでは常識のように広まってしまっている。911が自作自演ではないかという説は私も当初から書き続けているのですが、それが世界的に広まって、知らないのはマスコミと政治家だけという情報の逆転現象が起きている。
結論から言えばテレビなどのマスコミはお笑いバラエティーを見るためのもので、ネットさえあればニュースは新聞やテレビが無くてもわかる時代が来たということだろう。これからのニュース解説者は新聞業界やテレビ業界からは出てこなくて、ネット界から出てくるだろう。だから田原総一郎氏や筑紫哲也氏などのジャーナリストは過去の遺物になり、ネットから新しい芽が出てきている。田中宇氏などもその先駆者になるのだろう。