現在地 HOME > 掲示板 > Ψ空耳の丘Ψ35 > 422.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://www.yomiuri.co.jp/culture/news/20040503i313.htm
【北京=藤野彰】華麗な仏教文化がかつて花開いたシルクロードのオアシス都市、中国甘粛省敦煌の石窟遺跡を、デジタル技術を駆使して永久保存する計画が、中国の敦煌研究院などによって進められていることがわかった。
現地の石窟だけでなく、世界に散逸している敦煌文書なども包括的にデジタル保存するという壮大な計画で、完成すれば、バーチャルリアリティー(仮想現実)の世界で敦煌文化の精華をつぶさに鑑賞することが可能になる。
甘粛省党委機関紙「甘粛日報」がこのほど伝えたところによると、敦煌研究院は1998年から、米国の財団と協力し、敦煌を代表する仏教遺跡の莫高窟で壁画などのデジタル撮影を開始し、これまでに計22の洞窟で測量、撮影と目録作成の作業を終えた。
1600年以上の歴史を持つ莫高窟には壁画や塑像の残る洞窟だけでも492か所あり、壁画の総面積は4万5000平方メートルに上る。年間の参観者は約30万人で、今後5―10年で50万人にまで増大する見通しだ。しかし、狭くて暗い洞窟内ではじっくり鑑賞できないという欠点があるほか、参観者増によって洞窟内の温度や湿度が変化し、壁画の保存に影響が出ることが懸念されている。
このため、敦煌研究院では、デジタル技術によって「第2の莫高窟」を新たに創出し、遺跡損壊の心配をせずに、しかも壁画の細部に至るまでじっくり鑑賞してもらえる体制作りを急いでいる。同研究院では「洞窟、壁画、塑像などすべての文化財をデジタル画像化する。さらに世界各地の敦煌文書や研究成果もデジタル処理し、電子記録にまとめる」としている。
(2004/5/3/22:48 読売新聞 無断転載禁止)