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口舌の徒は危機を認識していなかった・・・危機対処能力とは何で測られるのか
1、危機対処能力について、多くの議論がなされてきた。
では、それを議論している論者は、実際の危機に際して如何なる言動におよんでいたのか。
この問題について、絶好の教材を提供したのが、
「イラク人質事件」である。
以下、テロの犯人については、全て「テロリスト」と述べる。
2、スペインは、テロにより政権が潰れ、正反対の政策を掲げる政権が誕生した。
つまり、テロリストの主張通りの政権がスペインに生まれたのだ。
これは、テロリストの記念すべき勝利である。
今まで、テロによりテロリストの思惑通りの政変が一国単位で起ったことはない。
このスペインのことを前提に考えるならば、テロリストの要求を受け入れる結果を出すことは、当たり前のことであるが、テロリストから見れば、勝利したことになる。
そして、テロリストは、さらに次の勝利を目指して行動を起こすことになる。
何故なら、彼等テロリストは「戦争」をしているからである。
では、イラクにおける自爆テロ等によるアメリカ軍兵士の死亡による難渋の結果がアメリカ大統領選挙の結果を左右させ、ブッシュが落選すれば、これこそ、テロリストの輝かしい勝利だろう。
今、テロリストは、イラクにおいてこの輝かしい勝利を目指して最大限の闘争を開始しているとみられる。
つまり、今がイラクの胸突き八丁なのだ。テロリスト側も歯を食いしばって最も苦しい戦いをしていると思われる。アメリカは、この神経戦に敗れることは断じてできないと決意している。
そこで、民主党のケリーは、
自分が大統領になっても、イラクにおける米軍の役割から退くつもりはないと明言した。
つまり、アメリカの大統領選挙において、テロリストの希望通りブッシュが落選しても、テロリストが勝利したことには、断じてならないぞとケリーが言っているのだ。
よってアメリカは、大統領選挙の結果がどう出ようとも、イラクから撤退しない。むしろ、ケリーの方が積極的になる。これが私の予測である。アメリカは、戦争をしている相手の言いなりにならない。
戦争や安全保障の問題では、アメリカは一挙に挙国一致になる。これがアメリカの強さだ。
しかし、日本の「大儀なき戦争」論者のなかには、ブッシュが負ければ、アメリカがイラクから撤退すると考えているのが多くいるようだ。自分と同じようにセンチメンタルに世界を見ているからこのような過ちをおかす。
3、では、日本に置き換えて、日本にも今年に大統領選挙が行われるとすれば、今の日本の政治状況では、いかなる対立候補が出てくるであろうか。
それは、明らかに、イラク撤兵を主張する候補者が出てくるであろう。
つまり、日本においては、仮に政権が交代すれば、それはテロリストから見れば、勝利を獲得したということになる。
日本はスペインと同じ道を歩むことになる。
なぜ、そう思うのか。
それは、先のイラク人質事件において、日本国内には、早速、テロリストと同じ要求を叫ぶ勢力が現われ、被害者家族も連日イラク撤退を強調し続け報道された。
そして、政界では、社共以外にも、六十数名の議員が自衛隊撤退署名を行って公表し、第一野党党首も、撤退論を語りはじめた。
さらに、人質をとられたのは、政府がイラクに自衛隊を派遣したからであるとして、まるで人質への加害者が日本政府であるかのような論調がおおまじめに語られた。
・・・この、最近体験した事例だけで、明らかであろう。
4、さて、私は、ここに我が国の危機対処能力が現われていると思う。
すぐ敵に同調する勢力が表に出てきて、敵と同じ主張をする国は、極めて危機対処能力が脆弱だと判断せざるをえない。
つまり、テロリストから見れば、「攻撃対象」である!
国全体が、あのイラクの人質の様に、ソフトターゲットということになる。
危機対処とは、警察や自衛隊や、内閣の体制が整えばできるものではない。国民意識が問題なのだ。
その国民から送り出された政界にいる議員の資質において、危機とはなにかが分かっているのか否か、これが危機を克服できるかどうかを分ける。
残念ながら、我が国政界には、平時には「えらそうに」、分かったような顔をして危機対処の議論をしながら、現実の危機においては平然と危機克服とは正反対のテロリストに同調した「利敵行動」をする議員がいたということだ。
5、先日、最近中国の大連で山崎拓さんと平沢議員と会談した北朝鮮のチョンテファという幹部のインタビューを読んだ。
彼は、日本は、
「外交的信義を守り(帰国した)五人を北朝鮮に返すべきだ。これを通じてピョンヤン宣言を履行すべきだ。他に解決方法はない。」
と答えている。
そして、日本の「右翼勢力」が拉致問題を解決するのではなく政治的に利用して、一部は金儲けをしている、と述べている。
つまり、彼は、五人の日本人を北朝鮮に引き渡すのを拒む日本人は、「右翼勢力」であり、拉致問題を解決する気はなく、政治利用して金儲けをしていると言うのだ。
そして、驚くべきことに、彼は同じインタビューで、
山崎拓さん等との会談は、「肯定的なものと判断している」と評価しているのだ。
これで、お分かりだろう。
このようなチョンテファなる者に、つまり、テロリストの手下に、
「評価される」会談内容とは如何なるものかを。
テロリストと同じ主張をし始める脆弱さは、何も、イラク人質事件で明らかになったのではない。
北朝鮮による拉致問題に関しては、「拉致はでっち上げ」から始まって絶えることなく、テロリストの代弁が日本国内で行われてきたではないか。
北朝鮮との接触者からは、北朝鮮の言い分だけが流されてきた。
拉致被害者は、国内のこのレベルと闘ってきたのだ。
はっきり言うならば、利敵行為者、偽善者、裏切り者と闘ってきたのだ。
拉致問題を無視して冷淡であった政党や議員は
このたびのイラク人質事件においてもすぐに自衛隊撤退を叫んでいた。
この共通項は、「テロリストへの迎合」である。
従って、テロが如何なる形態で為されようとも、彼等はテロリストへの迎合行動をすることになる。
まず与野党にあるこの敵への迎合パターンを持つ分子を打破することが、
テロに勝ち、国家の威厳と国民を守る大道である。
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